エリダヌス座

星空に流れる川と言えば天の川ですが、もうひとつの川があります。
エリダヌス川です。今日このごろ、日が沈むと南西の星空にエリダヌス
座が見えます(図1)。メソポタミア地方でははじめこの星座は「海」、
後には、「ユーフラテス川」とされました。ギリシャでは「ナイル川」
としていましたが、後に「エリダヌス川」になりました。

ギリシャ神話にこんな話が残っています。太陽は4頭だての馬車で天空を
規則正しく運行していました。太陽神アポロンの息子パエトーンは、自分が
太陽神の子であることの証として、太陽の馬車を操って天空と駆けたいと
思いました。しかし、これはとても難しいことでした。

パエトーンが操る太陽の馬車は、とうとう暴走をはじめ、天地をあちらこちら
焼き焦がしはじめました。これを見つけた大神ゼウスは、やむなく雷を
放ち、馬車を撃ち落としました。

パエトーンは馬車からころげ落ち、エリダヌス川に沈みました。川の精たち
はあわれなパエトーンを手厚く葬りました。そして、パエトーンの姉妹である
ヘリアデスたちはパエトーンの死を悼み、いつまでも泣き続け、やがて川の
ほとりのポプラの木になってしまいました。流れ落ちた涙は琥珀になって
エリダヌス川の底に沈んだということです。ちょっと悲しいお話なので、
私たちの星座絵は春近しということで春の小川座にしてみました(図2)。

川の最後はアケルナルという一等星です。川の果てといういみです。
この星は鹿児島より南にいかないとふつうは見ることができません。



図1 エリダヌス座(3月15日夜7時頃の空)
(ステラナビゲータにて作成)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/120-fig1.pptx
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/120-fig1.jpg
画像をクリック(拡大)

図2 エリダヌス座の星座絵日本版(柴田いくよ画)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/120-fig2.jpg
画像をクリック(拡大)