旧暦七夕


今年の伝統的七夕は8月16日、この日が旧暦の7月7日です。

新月から7日目ですので、七夕の日は、 日が沈んで暗くなると南のそらに半月が見えています。 この半月を船に見立ててこれにのって織り姫が天の川を渡るとするお話もあるそうです。

日が沈んだあと月明かりがありますから外に出ることができます。 やがて月が沈むころには午前0時で、月明かりは無くなり、 このころには天の川が頭上を流れることになります。 星祭りとしては最高の時間ですし、恋人達にも最高の時間でしょう。

図は8月16日の午後8時頃の夜空の様子です。外に出て星を探してみましょう。 まず一番は(1)の月。つぎは、ほとんど真上に(2)の織り姫星(こと座のベガ)。 天の川をはさんで(3)の彦星(わし座のアルタイル)ですが、この星はふたつの 暗い星に挟まれているので、このことで彦星と判断します。天河配(てんがはい)と 呼ばれる中国の七夕伝説ではこのふたつの星は織り姫と彦星の間にうまれたふたりの 子供です。

(4)のはくちょう座デネブを合わせると夏の大三角になります。南の空には (5)の赤い星が見えるはずです。さそり座の心臓、アンタレスです。 西の空の高いところに織り姫と同じくらい明るいけれどちょっと黄色みをおびた 星(6)がみえています。うしかい座のアルクトゥルス。西の空の地平線近くに 金星がありずば抜けて明るい輝きです。この星は太陽系に属する惑星ですので、 太陽の光を反射して光っています。(1)-(6)は太陽と同様に自ら光を放つ恒星と 分類される星です。もし、太陽が何光年も遠くにあったら星座を作るちっぽけな星に 見えるでしょう。

最後は(8)のカシオペア座を探してみましょう。これが昇って来ると秋です。 秋といえば、星のソムリエ養成講座の秋の受講生を募集しています。 どうぞ天文台にお問い合わせください。

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図1 七夕の夜の星空 (アストロアーツ製ステラーナビゲータを用いて作成)
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