春の星空の形


ひさしぶりに心を落ちつけたくなって星空をながめてみました。 図1は4月下旬、夜の8時頃の南東の空の様子を示しています。

だいだい色の落ち着いた感じの明るい星が空の中ほどに横に二つ並んで いるのが見えるでしょう。とても明るくわかりやすいのできっと見つかります。 地平線からの高さは40度ほどあるのですが、これは図2の様にすればわかります。 しっかりと腕を伸ばしてげんこつを作ります。げんこつひとつが約10度に相当 しますので、げんこつふたつで20度の隔たりです。なので、図2の様にすれば 水平から20度の高さが分かりますね。げんこつを積んでゆき、4つぶん積めば 40度の高さが取れるでしょう。

さて、水平にならんだこれらの明るい星の正体は、右側が土星、左側が「麦星」 です。麦星の西洋の名前はアルクトゥールスです。

二つの星が見つかれば、土星の下に白くてすっきりとした色の明るい星が 見つかります。その色からなるほどと思えるのですが、「真珠星」とよばれて います。西洋の名前はスピカです。土星の右上には、やや暗いですが、でも、 目だってみえる星がひとつあります。これはデネボラと呼ばれています。

アルクトゥールスとスピカとデレボラをつなぐと春の大三角形ができあがります。 きっと、大きな三角形が見つかります。

うまく見つかったか心配になったら詳細な確認作業をしましょう。まず、デネボラ は近くの星をあわせて小さな長い三角形を作っています。 スピカの右側には、これもきれいな四角形が見つかります。正方形でなくて 微妙にゆがんだ四角形ですが、一度見たら忘れられないほど美しい四角形です。

いろんな大きさの、形もいろいろな、三角形の星、四角形の星、五角形の星たち がまるでささやきかけるように晴れた夜空に輝いています。

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図1四月下旬、夜八時ころの空
(アストロアーツ製、ステラナビゲータを用いて作図)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/166-fig1.jpg


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図2 げんこつを用いて確度を計る。
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/166-fig2.jpg

原図
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/166-fig.ppt