春分の日とカラス


この時期になるとどうしても書きたくなるのは春分の日の話題です。 なんといっても春を感じる時期で嬉しいからです。雪解けもすすみ、 暖かさが嬉しい季節となりました。

太陽が「春分点」というところに来た日を春分の日と言います。図の様に、 太陽の通り道は黄道と呼ばれ、黄道上に春分点があります。太陽が春分点 に来るのが、今年は3月20日14時14分です。 この瞬間を含む日が春分の日ということになりますので、 今年の春分の日は3月20日です。 春分の日以降、太陽は一日約1度づつ図の左側、つまり、東に向かって移動して行きます。 正確に言うと真東でなくてやや上(北)の方向です。

黄道が太陽の通り道というのはいいですが、 黄道上のどこを春分点と定めているかが疑問になるとおもいます。 ここで太陽の高さに注目します。 図1では基準線が水平に一本引いてあり(天の赤道と言います)、 春分の日以前は、太陽は基準線より低く、春分の日以降は、太陽は基準線よりも高くなります。 お陽さまが低いとき(冬)と高いとき(夏)のちょうど真中の位置が春分点になります。 以上が春分の日の種明かしです。

春分の日の前後3日を加えて7日間がお彼岸です。 太陽は真東から昇り、真西(極楽浄土がある方向)に沈むことから お彼岸の日がこの時期に設けられという話を聞いたことがあります。

実は、暦を見て「そろそろ春分の日だから」と思ってこの記事を書いたのではありません。 さっき見たカラス君が教えてくれたのです。カラスはエサを道端であさっているのが普通ですね。 ところが、さっき見たカラス君がクチバシでつっついていたのは、あれっ、巣の準備かな、と思わせるものだったのです。 カラスの専門家でないからかわりませんが、なんとなく、ああ春だなっと思ってにんまりしてしまいました。

太陽の高さは確実にわたしたち生き物に影響しているようです。いいことがありそうです。みなさまにも。




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図1 春分の日のころの太陽の位置(アストロアーツ製ステラナビゲータを用いて作図)
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図のパワーポイント
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