手作りの日食観測


5月21日には日食があります。山形では9割近く太陽が月によって隠され、 宇宙という広大な空間に私達がいることに感動する瞬間になると思います。 午前7時40分ころもっとも欠けますのでお見逃しなきようにお願いします。

日食中はつい長い間太陽を見ることになりますがこれは危険です。私自身 前回の日食のとき日食グラスを持っていたのにもかかわらず、つい裸眼で 太陽をいく度となく見てしまい、その日の夜は目の奧が熱く痛く辛い思い をしてしまいました。もう少し長く見ていたら後遺症を残したかも知れません。 くれぐれも裸眼で太陽を見ないようにお願いします。

そこでピンホールによる 安全な観察方法をご紹介します。たとえば三日月の様に太陽が欠けていると 小さな穴を通して映される太陽の光はちゃんと太陽の形を反映して三日月形 になります。ちょっと考えると穴が丸なら丸い像に、穴が三角なら三角が 写りそうに思ってしまいますが、穴からスクリーンまでの距離が十分長ければ、 穴の形に関わりなく光源の形が映ります。

また、たくさんの小さな穴を好きなデザインで開けておくと素敵な 模様が映し出されます。たとえば、ポテトチップスの入れ物の上部に穴を 開けて、入れ物の底に映った模様を側面に開けた覗き窓から見たのが図2です。 小さな三日月形の太陽が映っていますね。

しかし、ものぐさな私がお勧めするのは、もっと簡単な準備もなにも要らない、 手を使った方法です。手を適当に 組んで、指と指の隙間から太陽の光が漏れるようにしますと、地面や壁に 映った太陽の光は太陽の形をしています。これだと何の準備も要りませんね。

さあ、これで準備できました。あとは、みんなで晴れることを祈りましょう。


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図1 ピンホール法
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図2 2009年7月22日の部分日食のときの様子
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