冬のダイヤモンド

帰宅するころ、ふと目を空に向けると空には冬のダイヤモ
ンドが輝いていて息をのみます。すばらしい眺めです。
雪模様の天気でも突然の晴れが頻繁に来ますので見逃さ
ないで下さい。

図は3月4日午後7時の星空です。南の空高く冬のダイヤ
モンドが見えています。冬のダイヤモンドと言うのは明
るい一等星がきれいに六角形に並んでいる姿を言います。
南の一番低いところから時計回りに、おおいぬ座のシリ
ウス、こいぬ座のプロキオン、ふたご座のポルックスと
カストル、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラ
ン、オリオン座のリゲルです。冬の大六角形ともよびます。
やや暗いふたご座のカストルをはずすと六つで、いれて
しまうの七つになりますが、このふたつの星は双子の兄
弟で一方だけ採用するのは可哀想だったので図では七つ
で六角に結んであります。この双子の星はギリシア神話
では兄弟星ですが、日本でもペアで考えて、金星、銀星
と呼んでいます。どちらが金でどちらが銀かは実際の空
で見るとすぐに「なるほど」とわかります。

図の南と言う字の真下、地平線すれすれのところに中国
で南極老人星と呼ばれる星が隠れています。この星をみ
ると寿命が延びると言う言い伝えがあります。普通山形
では見えませんが、高い山、蔵王や月山で見えたという
報告があります。

冬のダイヤモンドを見るたびに思うことがあります。こ
の六つの星座を銀細工で作り、それに7つのダイヤモン
ドと中央にベテルギウスをあらわすピンクダイヤモンド
をあしらったブローチがあったらな。だれか実現してく
れませんか。


図1
冬のダイヤモンド

(アストロアーツ ステラナビゲータを使用して作図)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/30-fig1.ppt
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/30-fig1.jpg