地球の重さを量る

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図1 ダークマターの固まりが宇宙に浮かんでいる (提供NASA)

現代では地球の重さ(質量)はよく知られています。 さらに、太陽やその他の惑星の重さも、そして、 たくさんの星の一つ一つの重さも調べられ、 果は、正体不明とされるダークマター(暗黒物質)の重さも推定されています。 図1は見えないダークマターの重さの分布を紫色で表現して可視光の画像と重ねて示しています。


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図2 地球の重さを測る?

しかし、基準となる地球の重さはどうやって測ったのでしょう。 図2のようにはかりで測るわけにはいきません。

これを成し遂げたのはイギリスの科学者で キャベンディッシュ(1731-1810)という人です。 大金持ちの子として生まれ、 ケンブリッジ大学で学んだのですが、 学位を取ろうとしなかったそうです。 いまから考えるとすごい研究結果をつぎつぎに出しているのですが、 あまり成果を論文としては発表せず、 ただただ研究を楽しむ人だったそうです。 現代ですと、不完全な研究結果でも 発表しちゃう人がいるようですが、それとは対照的ですね。

地球の重さは宇宙の中での地球、月、太陽などの天体の 運動を調べてもわかりませんし、重さの分かっている宇宙船の 運動との比較でもわかりません。


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図3 キャベンディッシュの実験の原理図

図2をご覧下さい。 日常ではあまり考えないことですが、 図でサンプル物体の重さはじつは地球からの引力です。 そこで、 別に準備した物体Aからサンプル物体に働く引力Aを 調べ、 地球からの引力Eと比較します。 両者の比は物体Aと地球の重さの比に比例しますので、 地球の重さが算出できます。 法則でいうとニュートンの万有引力の法則を使うことになります。

この実験では引力Aは1マイクログラムにも満たないのでたいへん高い技術が要求される実験です。 にもかかわらずキャベンディッシュは現代の測定にくらべても誤差は1%以下のすばらしい結果を出しました。 地球の重さは600・・・kgで、Oが24個も並ぶほど大きな数でした。


図1 ダークマターの固まりが宇宙に浮かんでいる (提供NASA)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/315-fig1.jpg
図2 地球の重さを測る?
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/315-fig2.jpg
図3 キャベンディッシュの実験の原理図
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/315-fig3.jpg
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/315-fig.pptx

参考:

キャベンディッシュ 1731-1810 (Henry Cavendish)

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