星の種類(恒星と惑星と色)

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図1 惑星の色 (提供:NASA)

赤い服を着れば赤く、青い服を着れば赤く見えるのは当然です。 ですから、図1を見て火星は赤い服を着ていて、海王星は青い服を着ていて、 土星は茶色い服を着ていると考えると分かりやすいです。 火星は表面に酸化鉄(赤さび)が多く赤い服を着ています。 火星の大気は希薄なので透明で土壌が見えます。 海王星の大気の主な成分であるメタンは青い色を反射するので青い服を着ています。 (正確に言うとメタンが赤い光りを吸収します。) 土星の色は複雑ですが黄色っぽい縞はアンモニアの結晶が原因だそうです。

こうやって着ている服によって星の色は違って見えます。 ところが、 赤いドレスを着ていたとしても真っ暗な部屋に入ってしまえばもう何も見えません。 そうなのです服の色は太陽の光を浴びてそれを反射することで色づいて見えています。 照らす光がなければ何も見えません。

しかし、その部屋でオーブントースターのスイッチをいれれば、 電熱線が赤黒い光を発します。 これは外部からの光に照らされているのでなく、 自らが熱放射というのを出して見えています。 2000度にもなればしっかり赤い光として見えます。

以上のことから星を二つに分類できます。 一つは、自ら熱放射で光っている星。太陽がそうです。 星座を作っている星もこの分類になります。 これを恒星と呼びます。 いっぽう、恒星の光を反射して光る星があります。 この種の星に対する特別の呼び名はありませんが、 惑星はこの分類になります。 月のような衛星もそうです。 小惑星もそうです。 このように反射して光っている星はいろいろあって個別に名前がついています。

さて、外に出てみましょう。夜の8時頃がよいでしょう。 明るい順に書きますから図2を見ながらならきっとみつけられるでしょう。 まず、赤い火星、あとに続くのは、オレンジ色の麦星(うしかい座アルクトゥルス)、 土色の土星、白い真珠星(おとめ座スピカ)、赤いあかぼし(さそり座アンタレス)。 星を見ながら、どれが自ら熱放射で光る星で、 どれが太陽光を反射している星か見分けられますか。


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図2 6月上旬午後8時頃の南の空

references
図1 惑星の色 (提供:NASA)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/318-fig1.jpg
図2 6月上旬午後8時頃の南の空
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/318-fig2.jpg
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/318-fig.pptx



参考: