カシオペアから見つける秋の星座

秋の星座が見えるようになってきました。 真っ先に気がつくのはWの文字の形をしたカシオペア座です。 一旦みつかれば、他の星が分かってきますのでその方法を今日は紹介します。 ぜひ、実際の星空で試してみてください。


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図1 8月20日午後8時頃の北東の空

図1は8月20日午後8時頃の北東の空です。 カシオペア座が昇ってきていますね。 図のa,b,c,dを結んでWの文字になります。 逆さにして、山形星ともいいますので、山形の皆さん、ぜひ覚えておきましょう。 d の星は他と較べて暗いので街中で見る方は見にくいかもしれません。 その点を頭に置いて見てください。


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図2 アルマク (提供:国立天文台)

黄色い点線をくわえると「いかりぼし」になります。 さて、Wを基準にした星の見つけ方です。 まず、aとbを結んで延長すると明るい星にぶつかります。 アンドロメダ座のアルマクです。 この星はとてもきれいな二重星で宮沢賢治のお話にも出てきます(図2)。 望遠鏡をお持ちの方はぜひご覧ください。 あるいは、公開天文台に行かれたときはリクエストしてみてください。

つぎに、cとbを結んで延長してください。 アルフェラッツという星が見つかります。 これを一つの頂点として秋の四辺形が見えるでしょう。 アルフェラッツとは馬のへそという意味で、秋の四辺形のあたりを ペガスス(天馬)座といいますが、この馬のおへその星です。 しかし、図1に赤い線で示した星座境界をみると、この星は アンドロメダ座に属します。なので、アンドロメダ姫の頭というべきなのですが、 アラビアでの昔の言い方が残ってしまったようです。

アルマク、アルフェラッツとその中央にあるミラクを加えて、この三つの星が アンドロメダ座の骨組みとなります。ミラクはアンドロメダ姫の腰にあたります。

最後に、cとdを結ぶと、ペルセウス座のアルゲニブが見つけられます。 アルゲニブは横腹の意味です。

カシオペアと関連して見つかった以上4つの星がわかれば、 双眼鏡、望遠鏡で楽しいふたつの名所の位置が分かってきます。 緑の十字がそれで、左側がペルセウス座二重星団、右側がアンドロメダ銀河です。 さて、実際の空でこれらの美しい星々を見つけられるでしょうか。


references
図1 8月20日午後8時頃の北東の空
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/328-fig1.jpg
図2 アルマク (提供:国立天文台)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/328-fig2.jpg
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/328-fig.pptx



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