やぎ座を見つけよう

ちょっと贅沢な星空での星空案内がこのコーナーで最近続いています。 頭上の天の川が自宅からでも見えるくらい贅沢な環境にお住まいの方、 そうでなくても、車で30分くらい移動すれば行ける観察場所を見つけた方、 そんな贅沢な方のための星空案内です。 そして晴れる必要があるので、 星座の形がちゃんと見える星空はほんとうに希少価値だと思います。


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図1 9月上旬午後8時、南方向の夜空

秋風とともに星座も秋です。 南の空をみると「やぎ座」が見えています。 星座が誕生した数千年昔は、冬至の日の太陽がやぎ座にいましたので、 当時の人にとっては重要な星座であったに違いありません。 今は冬至の日の太陽はいて座です。

図1が9月上旬、午後8時頃の南の空です。 いて座をご存知の方はその左側、あるいは、おりひめ星とひこ星を結んで、 その延長上に図のような逆三角形の星座が見つかります。 これがやぎ座です。

aとbの二つ並んだ星が目印です。aの星は肉眼でわかる二重星です。 視力が1以上の人なら、aが実は二つの接近した星と見えると思います。 挑戦してみてください。

じっくり見て、目が慣れてくると逆三角の形が見えてきます。 古代ギリシャでは、この逆三角形を「神の門」と呼び、 死んだ人の魂がこの門を通って天国に行くと考えていました。

やぎ座の形ですが、ヤギには見えませんね。 実はこれは、 紀元前3000年よりまえのメソポタミアの図柄にも登場する ヤギ魚の形です(図2)。 良く見ているとだんだんとヤギ魚に見えてきますから不思議です。 やぎ座には努力家で力強いイメージがあります。 この秋はちょっと頑張ってみてはどうでしょう。 では、まずは運試しにやぎ座を探してみてください。


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図2 やぎ座の図柄

references
図1
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/245-fig1.jpg
図2
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/245-fig2.jpg
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/245-fig.pptx



参考: