ミタカを使ってみよう
パソコンの画面上で自由自在に宇宙旅行の画面を楽しめる「ミタカ」というソフトを紹介しようと思います。
このソフトの開発者である国立天文台の加藤恒彦さんにお会いしたので、
そこで聞いた最新の話題も含めたいと思います。
太陽系や宇宙の仕組みを理解するにはとても便利なので学校の授業などでも使えます。
無料ソフトで、個人使用や学校での使用なら許可・登録など不要です。
国立天文台提供ですから、変な広告メールが来たりする心配も無く安心して使っていただけます。

このソフトの特徴は、
天文台が作っただけあって、基礎となるデータはすべて天文学者の観測に基づいているということです。
画面に星が見えたり,銀河があらわれてもそれはすべて実在する星や銀河であり、天文学的に測定された位置に表示されます。
だからこそ、矢印キーやゲームのコントローラーをパソコンに繋いで本当の宇宙旅行のような体験が出来るわけです。

加藤さんによると最近のソフトの改善では、惑星や衛星の表面を飛行することが出来るようになったそうです。
月や火星の地形データも最新のものが使われています。
そう言えば,ニューホライズンというNASAの探査機が冥王星の表面の最新像を地上に送ってきましたが、
これらも取り入れられています。海王星の衛星のトリトンの表面を見ることも出来ます。

平成22年12月に金星探査機「あかつき」は、金星周回軌道に投入される予定でしたが,
残念ながら失敗しました。
覚えておいででしょうか。
しかし、探査機は健全ですので、慎重に軌道修正を加え、今年の12月には金星を回る軌道に再投入の予定です。
再投入に成功すればミタカにその軌道が取り込まれる予定です。
そうすれば、ミタカを使って「あかつき」の飛行の体験も出来るはずです。
すでに、「はやぶさ」や「ボイジャー」などのモデルや軌道も取り込まれています。

軌道データは惑星、衛星、小惑星のものも取り入れられているので、ミタカの時計を動かすと,
小さな小惑星も実際の軌道上の運動をしてくれます。
さらに、銀河系の中心にあるブラックボールに近づくと、
ブラックホールのまわりに実際に存在する星たちの運動が再現されます。

もちろん地上から空を見上げると、星座たちもプラネタリウムのように見ることができます。
さらに、
火星に移動し着陸すると、火星表面から星座を見ることも出来ます。

このようにいろいろ楽しめるソフトですのでぜひお試しください。
具体的な入手方法を図2に示しておきます。






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図1 ミタカの解説パンフレット(提供:国立天文台) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/383-fig1.jpg
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図2 ミタカの入手方法 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/383-fig2.jpg
本文終わり
references パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/383-fig.pptx