くじら座
今晩はくじら座を探してみましょう。
くじらという名前がついていますが、私たちが知っているクジラではありません。
図1のような想像上の生物で、
生け贄にささげられたアンドロメダ姫を襲う役として登場することでご存知の方もいるとおもいます。

12月上旬、日が沈んだ頃、南の空の低い位置に明るい星が一つ、ぽつんで寂しそうに光っています。
日本では、「秋のひとつぼし」と呼ばれてきた星です。
西洋の名前ではフォーマルハウトといいます。
これは簡単に見つけられるでしょう。

その、右手(西側)に次に明るい星があることに気がつくと思います。
午後7時半頃になると図2のように、この二番手の星が真南に来て、
秋のひとつぼしは西の低い位置に移動します。
この二番手の星が、くじら座のデネブカイトス(クジラの尾の意味)です。

右にすこし離れた位置に変な形の四角形がみえるとおもいます(図2)。
これが見つかれば確実です。このあたりがクジラの体です。
右上に移って、クジラの心臓の位置にミラという星があります。
このほしは心臓の名にふさわしくゆっくりと脈動する変光星です。
明るいときは4等星ですので肉眼でもみえますが、くらくなると11等星になり双眼鏡でも見つけるのが難しくなります。
変動の周期は約332日です。クジラだけあってゆっくりと脈打っているのですね。
今年は5月頃明るくなり,今は最も暗くなっていて見つけることは困難です。
さらに、右上にはクジラの頭部が見えるでしょう。
図2を参考にしながらくじら座を探してみてください。

最期にくじら座のτ(タウ)星に注目してみましょう(図2)。
望遠鏡で見ても単なる光る星(図3)ですが、
温度とか大きさが驚くのど太陽太陽とよく似ているので、
地球のような惑星もあるに違いないと考えられました。
オズマ計画(1960年)ではこの星に向かってこの星の惑星に住んでいるかもしれない宇宙人に向けて
地球人からのメッセージが電波で発信されました。

返事はまだないですが、最近、この星には確かに惑星があることがわかりました。
5つの惑星が確認されていて、その公転周期は、それぞれ13.9日、35.4日、94日、168日、640日です。
こう言う話を聞くと、
だんだんと地球外に住む知的生命との出会いが近くなって来た気がしませんか。







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図1 くじら座(ステラリムで作成) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/394-fig1.jpg
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図2 12月上旬、午後7時半頃の南の夜空 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/394-fig2.jpg
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図3 くじら座タウ星(デジタルスカイサーベイより) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/394-fig3.jpg
本文終わり
references Tuomi, M., Jones, H.~R.~A., Jenkins, J.~S., et al. 2013, aap, 551, A79 Results: According to our analyses, moving average components with an exponential decay with a timescale from a few hours to few days, and Gaussian white noise explains the jitter the best for all three data sets. Fitting the corresponding noise parameters results in significant improvements of the statistical models and enables the detection of very weak signals with amplitudes below 1 m s-1 level in our numerical experiments. We detect significant periodicities that have no activity-induced counterparts in the combined radial velocities. Three of these signals can be seen in the HARPS data alone, and a further two can be inferred by utilising the AAPS and Keck data. These periodicities could be interpreted as corresponding to planets on dynamically stable close-circular orbits with periods of 13.9, 35.4, 94, 168, and 640 days and minimum masses of 2.0, 3.1, 3.6, 4.3, and 6.6 M⊕, respectively. パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/394-fig.pptx