木星を見よう
日が暮れて7時か8時頃、東の空で木星を見つけましょう。
図1のような位置にとても明るい星があれば木星です。
非常に明るいので説明はこれ以上要らないでしょう。

図をたよりに、木星の上にあるしし座の形、左側にある北斗七星も見つけてみましょう。
右側の縦に長く伸びる星の並びが気になりますが、これはうみへび座です。

木星は歳星(さいせい)とも呼ばれます。
これは、干支の巡りと同じで、約12年で星空を一巡りすることによっています。
「ああ、この前、木星をしし座に見たのは12年前だな」と
いろんなことを一緒に思い出しながら、
思いでに浸ることもできます。
今回、木星を見つけた方はこの景色をぜひ覚えておいてください。

公開天文台などを訪問したときは是非、望遠鏡で木星を見せてもらいましょう。
衛星もみどころですが今回は、木星が球形でなく赤道がすこし伸びた、扁平な形をしていることに注目しましょう。
図2で縞模様の方向に少しへしゃげてみえませんか。

木星は太陽系惑星では一番はやく自転しています。それが原因です。
木星が一回の自転に要する時間はわずか10時間ほどです。
このため、木星の赤道付近には強い遠心力が働き、それにひっぱられて、赤道側が伸びます。。
遠心力の強さは、
時速70キロメートルのスピードの自動車に乗って半径100メートルの円形のカーブを曲がるときの強さと同じです。
木星の重力の約9パーセントです。
この結果、木星は球形ではなく、扁平率6.5パーセントの楕円体です。
望遠鏡で木星をみたとき、注意深く見ると、確かに球でないことがわかります。

まずは、今日は外に出て木星をご覧下さい。



画像をクリック(拡大)

図1 3月上旬、午後7時半ころの東の夜空(ステラリウムを用いて作図) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/406-fig1.jpg
画像をクリック(拡大)

図2 ハッブル望遠鏡で見た木星(提供:NASA) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/406-fig2.jpg
本文終わり
references パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/406-fig.pptx