Mitaka VR
やまがた天文台にはメガネをかけて立体映像が楽しめるシアターがあります。
映像には国立天文台が提供するミタカ(Mitaka)いうソフトウエアをつかっています。
ミタカの映像がまた大きな飛躍をしそうです。

先日、ミタカの開発者である加藤恒彦さんにお会いする機会があり,
ミタカバーチャルリアリティ(VR)という最新のディバイスによる新しい体験をさせていただきました。
このことを書きたいと思います。

特殊なゴーグルをかけてみると(図1)、目の前に仮想空間があらわれるのがバーチャルリアリティです。
上を見ても真下を見ても、360度どこをみてても星空が広がっているのでまるで宇宙空間に立っているようです。
立ち位置は地球を離れ太陽系全体を俯瞰することもできますし、
また、銀河系を出ることもできるので本当に宇宙旅行の仮想空間です。

図1を見ても、まわりの人には全く想像ができないのですが、ゴーグルをかけている人の眼前には宇宙が広がっています。
スクリーンに立体映像が映し出される以上に臨場感があるので恐ろしいようでもあります。
動きがあれば酔ってしまいそうです。
太陽系の目の前にして、太陽系を腕の中に抱きかかえるような感じも味わえます。

特に私がお気に入りの場面は、宇宙空間に宇宙船が浮いていて、そのすぐそばに私が立ち、
宇宙船の回りを歩き回って観察し、そのとき、上も下も宇宙空間が広がっているという場面です。
自分の意志で視点をかえるといろんな方向から観察できるところが、
立体映像による映画などとは大きく違うところで、
バーチャルリアリティの長所といえるでしょう。

このようなバーチャルリアリティのための装置はまだまだ高価ですが、
おそらく数年の後には安くなり誰でも楽しめるようになるのでないかと思います。
そのときはきっと宇宙の立体構造をみんなが正しく理解できるようになるでしょう。
私たちは宇宙人の一員としての常識を持つようになるわけです。
これは、別の宇宙人と出会うための準備をしているのかもしれませんね。


なお、やまがた天文台では毎月最終土曜日に立体映像で宇宙を紹介しています。
ミタカに山形オリジナルの物語を組み合わせて上映しています。
やまがた天文台の4次元宇宙シアターを見たい方は欄外にある
山形大インフォメーションセンタへの予約をおねがいしています。
スクリーン上の立体映像ですがぜひ体験ください。






画像をクリック(拡大)

図1 バーチャルリアリティで宇宙空間を楽しむ(提供:国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/434-fig1.jpg
画像をクリック(拡大)

図2 これははやぶさ2の映像で二枚の映像をおのおの左と右目で見ることで立体的な映像になります。(提供:国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/434-fig2.jpg
本文終わり
references