夏至

太陽の昇る高さは夏には高く、冬には低く、一年の周期
で循環しています。そして、太陽が最も高く昇る日が夏
至です。 6月21日が夏至にあたります。山形では日中の
太陽の高度はおよそ75.5度にもなります。暑い夏を予感
させますね。

太陽の高度は地上に降り注ぐエネルギーの大小に影響し
ますから、古代の人々は夏至の日の太陽はもっとも力強
く、冬至の日の太陽は最も衰弱してしていると考えまし
た。なので、夏至の日の御来光をいただいて太陽のエネ
ルギーを受け取ろうと思ったにちがいありません。

実際、「ストーンヘンジ」と呼ばれるイギリスの新石器時
代の巨石遺跡では、遺跡の軸が正確に夏至の日の太陽の
昇る方向に一致しています。夏至の日の御来光が、並ん
だ石の間をくぐり抜け遺跡の中央で受け取るように作ら
れています。 (図1)

逆に、冬至は太陽が最も衰える日ですが、このあとはま
た力を盛りかえすときでもあります。つまり、冬至は衰
えた太陽の復活の日なのです。世界各地で開かれる冬至
祭は太陽の復活を祝う行事として行われます。

今日このごろの朝の太陽はエネルギッシュでありがたい
光ですが、朝の苦手な私にとっては厄介者です。寝室が
北側にあるのですが、北の窓から日が差し込んで来るの
です。夏至の日の出の位置は真東から約30度も北に
ずれているのです。だから北の窓のカーテンを閉め忘れ
た翌朝はがんがんと北の部屋にも日が入って来て困り者
なのです。太陽の日中の高さが高いときは、日の出、日の
入りの位置が北側にずれることを図2でお確かめください。


図1 ストーンヘンジ
(柴田晋平他著、「星空案内人になろう」(技術評論社)より)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/45-fig1.jpg

図2 夏至、春分、秋分、冬至の太陽の動き
(柴田晋平他著、「星空案内人になろう」(技術評論社)より)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/45-fig2.jpg


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捕捉(未掲載)