2017年今年の星空
西の空で金星がとても明るく輝いている年明けです。
今年はどんな星空がみられるか楽しみです。
雑誌などをみると2017年の星空の見所と言った一般的な記事は出ていますので、
ここでは山形のプロっぽい星見の勘所をお伝えしましょう。

まずは、月の満ち欠け。
「今日の夕方はきれいな三日月がみえるな」とか、
「満月に近いので星座は見にくいな」、また、
「デートは今晩は月明かりがとてもきれい」など、
星空案内のプロは本を見なくても月齢をいつも把握していて、
いろいろの目的に使います。

月の満ち欠けの周期は29.5日で、暦のひと月の長さは30日と31日の間くらいですから、
満月の日は毎月一日くらいずつずれていきます。
昔の太陰暦なら15日は満月と考えれば良かったのですが太陽暦ではうまく行きません。
それでも2月は28日のおかげで、年の前半の1月から5月までは月齢はほぼ不動で、
今年の場合 11日か12日が満月です。
6月以降はひと月にいちにちずつずれていきます。
覚え方としては、月数と日にちをたして16になるように満月が来ると覚えておきましょう。
たとえば8月は8日が満月になります。

つぎに、5月8日から10日の植木市のころと8月5日から7日の花笠まつりのころの星空を確認しておきましょう。
このころは星を見るのにはちょうどお勧めの時期です。

図1は5月9日午後7時30分頃の夜空です。
見所は木星でしょう。南のそらに非常に明るく見えているのでだれでもすぐに見つけられるでしょう。
西の空には冬の大三角がさよならをしています。
高いところに北斗七星がとてもわかりやすくなっています。

図2は8月6日午後7時30分頃の夜空です。
見所は土星でしょう。お近くの公開天文台などで土星を見せてもらってください。
土星の輪がとても大きくなっていることが今年特別なことです。
見応えのある土星の姿をお楽しみください。
土星の下がさそり座です。
頭上におりひめ星があり、夏の大三角がよく見えています。

ここまでは予想できる楽しみです。
しかし、どんな現象が今年夜空に起こるかわかりません。
楽しいことがあるといいですね。


画像をクリック(拡大)

図1 5月9日午後7時30分頃の夜空(ステラリウムを用いて作成) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/450-fig1.jpg
画像をクリック(拡大)

図2 8月6日午後7時30分頃の夜空 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/450-fig2.jpg
本文終わり
references パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/450-fig.pptx