季節の循環と温暖化
2月に雨が降るというのは昔の感覚からすると異常ですね。
今の時期は雨は降ることはなく、降った雪は根雪になりました。
地球の温暖化でしょうか。

表の様に季節の循環を表す暦の上の言葉があって、
啓蟄は地面が暖まり冬眠の虫がはい出す時期の意味、
雨水は雪や氷がとけはじめ雨が降るようになるという意味です。
現実の季節と暦上の言葉にはずれがあったのですが、最近は合って来たように思います。

二十四節気とよばれる季節の移り変わりを示す暦上の名称は古代中国で生まれましたが,
中心地である西安の現在の気温をしらべると西安の冬の気温は山形に近く、実は暦上の言葉と
現実の季節とは合わないそうです。
一説によると、古代は現在よりも温暖でありそのころは合っていたそうです。
氷河期を終わって今から8000年くらい前はプシサーマル期とよばれ今より温暖だったと言われています。
その後、古代文明が発祥することになります。
二十四節気は地球が温暖だった頃に作られたのではないかと考えられています。

昔は年の初めを春分や冬至においていました。
図2は、一年の循環の指標になる昼間の長さと気温の変化です。
もっとも日が短い冬至の日ですがこの日を境にして、これからは日が長くなる「吉日」として
冬至を年初にしたのです。
また、気温がもっとも低くなる立春の頃を年初と見なすこともよく行われています。
これは今一番寒いけどこれから気温が上向く節目として立春をとらえたから年初にしたのです。

冬至を最も日が短い暗い日ととらえず、立春を最も寒い日ととらえず、
これから良くなる吉日としてとらえて来た古代の人の前向きな姿勢に感動していまいます。
古代の人に見習おうと思います。


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図1 今の時期の二十四節気の抜粋(古い文献のものと現在使われているもの) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/457-fig1.jpg
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図2 山形市の月別平均気温と昼間の長さ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/457-fig2.jpg
本文終わり
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