月の輪廻
先日、3月29日の帰宅途中、午後6時20分頃、西の空になんとも幻想的な細い月が見えていました。
見た方はおいででしょうか。
しばらく見えなかった月がまた宵の空に戻って来たのですね。
この様子は、
目で見て言葉ではなんとか表現できますが、
映像はなかなか表現が難しいのですが、図1のようなイメージです。
月はなんとも魅力的てす。

昔話の中にも、太陽にくらべて月の方が多く登場します。
毎日、形や見える時刻が変化する月の方が興味を惹くからでしょう。

人間にとっては生と死というのは永遠の課題ですが、
細い月がだんだん太って満月として輝き、また、やせ細ってやがて消えてゆく。
しばらく見えなくなって、また、細い三日月として復活する様子は、死んでもまた復活する
輪廻転生のシンポルでもあります。

脱皮する蛇や冬眠から這い出てくる蛙なども輪廻転生のシンボルですので、月に蛙が住んでいるなどというのとも関係しています。
また、月には不死の妙薬があるというのも似た発想によるものです。

月の見え方で暦を作る太陰暦では、
初めて見える細い月を「新月」と呼んでそれを月の始めとする方法をとっている暦もあります。
イスラム暦がそのタイプです。
調べてみると先日私が見た月は確かにイスラム暦第7月(Rajab)の1日の月でした。
あの月をみてイスラムの天文学者は新しい月の始まりだよと全世界に知らせていたかと思うと、
ちょっと感動的な風景でした。

これから月はどんどん満月に向かって大きくなっていきます。
図2に今日から3日間の月の位置と形を描いてみましたので、
実際に観察してみましょう。

新学期が始まって、また、新年度が始まってこれから満月に向かってみなさんの生活が昇り調子でありますように。





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図1 2017年3月29日夕方西の空 すみません余白はトリミングて削除お願いします。 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/461-fig1.jpg
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図2 4月5日から7日にかけての午後7時半頃の南の空 すみません余白はトリミングて削除お願いします。 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/461-fig2.jpg
本文終わり
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