星の分類
先週は宇宙にある万物は3種類に分類されることがわかりました。
そのうちの一つは万有引力(重力)によってまとまったもので、 それが天体でした。
太陽も夜空に輝く星や銀河もその仲間です。
地球もそうですね。

万有引力は文字通り引力ですのでこれだけだと物質は互いに引き合ってつぶれれしまいます。
ブラックホールになってしまいます。
しかし、重力に拮抗する反発力があれば形を保つことができます。
この反発力が何かによって天体は3つに分類できます。

一番わかりやすいのは図1のように原子や分子が暴れまわることによって重力崩壊を免れている場合です。
万有引力によって互いに引き合うのですが暴れる元気があるので引力に負けず飛び出そうとしています。
例えば、図1の赤い点は勢いがつよく、引力を振り切って飛び出そうですが、赤の点線のようにやがて引力に負けて戻ってきます。
そして緑の円で示した範囲にとどまっています。
これがちょうど太陽(図2)の状態です。
この暴れまわる原子の状態を物理学では温度が高いといいます。

太陽は熱いガスの火の玉ですが、この高温のおかげでブラックホールにならず今の形で止まっていることができています。
太陽が熱いということはこのように必然性があるのです。
物理法則に従って計算すると、太陽の質量と半径から必要な温度を計算できますが
確かにその温度になっているのです。

温度が低くても重力に負けない場合があります。
それは高密度星の場合です。
図3の左で示したようにネコの密度が低い時はネコは地上を散歩できますが、
右のように密度が高いと、仕方なく高層階に住まなくてはならなくなります。
高層階に入るネコは、物理学的に言うと運動エネルギーが大きいネコで、図1の暴れまわっている原子に対応します。
万有引力に負けず飛び出すエネルギーを持っているのでこれもつぶれることはありません。
重力に押し付けられて、すべてのネコが一階に閉じ込められることにはなりません。
これは白色わい星や中性子星に対応します。

このようにすべての天体は理屈があってその形を保っています。
「世の中思い通りにいかないけれど、物理法則通りに行く」の格言は正しいようです。





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図1 暴れる力が重力と釣り合う http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/465-fig1.jpg
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図2 太陽は熱い火の玉(提供:国立天文台) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/465-fig2.jpg
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図3 密度が高いとき、だれかは高層階にいかなくてはならない。 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/465-fig3.jpg
本文終わり
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