いぬどしの星座
今年の干支は戌ということで、犬の星座は、と考えてみました。
全部で三つの星座がみつかりました。

ひとつは、おおいぬ座、もう一つは、こいぬ座です。
最後の一つはりょうけん(猟犬)座です。
今夜、明け方まで頑張って起きて見る(すごく早起きしても構いません)
三つの星座がいっぺんに見ることができます。
図1は1月上旬午前3時頃の夜空です。

まず、南西にひくく赤紫の点線でまるく囲った星座を見つけてください。
犬の姿に見えませんか。
中でも一番目立つ星は、シリウスとよばれ、全天の恒星の中で一番明るく見える星です。
ギリシャ時代にこの星をキュオン(犬)とよんだことがあるそうで、
これがおおいぬ座の起源になったのかもしれません。
この星は中国では天狼とよばれ、これも犬に近い命名ですね。

この星が太陽と共に昇ってくるとナイル川の氾濫時期であることから、
エジプトでは一年のスタートを教えてくれる星として重要視されました。

キュオンに先立って昇ってくる星という意味のプロキオンという名前がついている一等星がある、
黄色い円のなかにあるのがこいぬ座です。
このプロキオン、シリウスにオリオン座のベテルギウスをつないだオレンジ色の点線(図1)が
冬の大三角です。

一方、東の空にオレンジ色の点線で示したのが春のダイヤモンドです。
その頂点にある星はコル・カロリと呼ばれる星です。
(コル・カロリの意味はチャールズ王の心臓です。)
コル・カロリを含む緑の点線で囲った部分あたりがりょうけん座です。
とても犬がいる様にはみえませんね。
もともとはその右上にあるおおぐま座の一部でしたが、
ヘベリウスという天文学者が付け加えた星座です。

おとなりのうしかい座が率いる猟犬だそうです。
隣のおおぐまを追いかけている様ですね。

三つの犬の星座を見ると今年いいことがあるかもしれません。





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図1 1月上旬午前3時頃の夜空 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/500-fig1.jpg
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図2 りょうけん座とうしかい座(Jamieson Alexander 星図, 1822, 提供 Linda Hall Library) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/500-fig2.jpg
本文終わり
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