天河配

今年は8月7日が旧暦の7月7日でこの日が伝統的な七夕の
日になります。今年は偶然この日が立秋でもあります。

七夕の伝説は中国から伝わって来たのですが、中国でも
民間戯曲の天河配(てんがはい)として今でも生きていま
す。話しはちょっと変化して以下のようになっています。

牛朗(牽牛)は天女が水浴びをしていたとき、天の羽衣
を隠し、天女が天に帰れないようにしてしまいます。こ
の天女を妻とします。この天女は織女(おりひめ)といい
天帝の娘だったのです。二人は幸せな生活を送り二人の
子供にもめぐまれました。

しかし、7年の満期がきて織女は天にもどることになりま
す。牛朗は牛の力をかりて織女をとりもどそうとします。

牛はこう言います。「私を殺して皮をはぎ、織女が天に
昇るとき子供たちとその皮をかぶって追いかけるのだ、
うまく捕まえられたら連れ戻すことができる。」このあ
と牛は岩に頭をぶつけてしんでしまいます。牛朗は涙を
流しながら牛の皮をはぎ、こどもたちを乗せるために天
秤棒とふたつの篭を準備しました。

織女が天に昇ってゆくと、牛朗は言われたとおり牛の皮
をかぶりこどもを篭にいれ、追いかけます。もう少しで
連れ戻せそうになったとき、西王母が後ろ手にかんざし
で天空に線を引くと、そこから水があふれ出し川となっ
て二人をへだててしまいます。そして、一年に一度だけ
7月7日に二人は川を渡ってあうことが許されます。この
とき、かささぎが橋をかけてくれます。

日本に伝わった七夕伝説がもともとの形なのですが、中
国では天の羽衣の話しとあわさったように変化したので
すね。



図1 わし座のアルタイルの両隣りの星は牽牛のこども
(天秤棒のかごに入っている)。
(アストロアーツ/ステラナビゲータを利用して作成)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/51-fig1.ppt
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/51-fig1.jpg

図2 やまがた天文台にて
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/51-fig2.jpg


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捕捉(未掲載)