夏至と入梅
去年の秋、大学の私の研究室の流しに、おそらくお弁当にくっついてきたトマトの種が芽をだし、
たった0.5ミリほどの太さのモヤシ状態で横たわっていました。
なんとなくかわいそうで、
そのモヤシを最初水栽培から始めて、
次に鉢植えにして、いまでは露地移して、
なんと図1の様に立派なトマトが実りました。
自然の力はすごいですね。子供の成長する力はすごいです。

そして、太陽の力はすごいです。
いま、太陽は最高点に達するころを迎えています。
夏至の日には昼間の太陽の高さが最高点に達します。
そして、昼間の時間が一年中で一番長くなります。
今年の夏至は6月21日です。

図1で昼間の時間を計算してみました。
なんと、15時間近いではありませんか。
逆に、夜は9時間しかありません。
しかも、太陽が沈んでからしばらくは薄明と言ってまだ太陽の光が残っているので星はよく見えません。
本当に真っ暗な空は、薄明時間を朝夕それぞれ1時間引いて、たった7時間しかありません。
なんと、星空が見える時間が最悪の季節です。
でもトマトは元気です。

夏至の日、宇宙では何が起こっているのでしょう。
地球は太陽の周りを公転していますが、
春分からちょうど90度回ったところまで地球が移動した時が夏至になります(図2)。
約4分の一回転したのです。

天文学では二十四節気に加えて幾つかの雑節というのを定めていて、図2のように春分から80度回転した位置にきた時を
入梅と定めています。
これは天気予報ではありませんから気圧配置だの雲の動きなどを見て決めるのではなく、
地球の公転の角度が80度になったらそこを入梅と決めます。
今年は6月11日です。
アバウトだけれども、だいたい当たるのが天文学の素敵なところですね。



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図1 夏至の昼間の長さの計算とトマト http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/522-fig1.jpg
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図2 夏至と入梅 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/522-fig2.jpg
本文終わり
パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/522-fig.pptx
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