火星大接近
昨日は火星大接近の日でした。
といっても、図1をご覧ください。
公転軌道上をゆっくりと地球が火星を追い越していく途中のことですので、
今日も、そして8月、9月はまだまだ地球と火星は非常に近い状態が続きます。
しらばらく、火星を楽しむことができます。

このような接近は2003年以来15年ぶりです。
今回は地球と火星の間の距離は5759万kmまで近づきました。
近いということはとても明るく見えるということです。

図2をご覧ください。
今晩午後9時頃の南の空です。
この図を見るまでもなく外に出て南東の空を見ると、
人口の光でないかと思うくらい明るく赤く輝く星がすぐに見つかります。
ぜひお見逃しなく。
図にある様に、その右側に土星と木星も明るく輝いています。
黄道にそって並んでいますので、星座もおなじみの星占いに使うお誕生日星座です。

さて、赤く見える理由は、火星の表面の砂や岩に酸化鉄(鉄さび)が多く含まれるからです。
そして、火星の空気は非常に希薄なので雲に覆われることもなく地面が透けて見えています。
図3はキュリオシティという火星探査機が火星表面に降り立ち、撮影した火星の岩です。
夜空に浮かぶ眼前の火星に着陸すれば、
こんな景色が見えるのだなと思いながら眺めるとまた格別でないでしょうか。

もし、お近くに公開天文台などがあれば望遠鏡で火星を見てみましょう。
表面の模様や極にある白い氷がみえるかもしれません。




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図1 火星大接近の軌道上の位置 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/529-fig1.jpg
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図2 2018年8月1日午後9時頃の夜空 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/529-fig2.jpg
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図3 火星の岩(提供:NASA) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/529-fig3.jpg
本文終わり
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