はくちょう座

星空案内をするとき、あそこに「はくちょう座」が見え
ています、と指さししてもなかなか説明は難しいもので
す。そんななかでも真上というのは非常に特別な場所で、
指さしなく確実にだれでも「わかる」場所です。

さて、9月初旬だと、6時半ちょっと前に日が沈みます。
それから一時間経過すると夕焼けはなくなり真っ暗にな
ります。このとき頭上(専門用語では天頂といいます)
にみえている非常に明るい星が「おりひめ星」(こと座
のベガ)です。そして、さらに一時間経過する8時半頃、
頭上を見てください。図のように見事な十字形の星の並
びをみつけることができます。これが南十字に対して
「北十字」とよばれる星の並びです。星座の名前で言う
と「はくちょう座」になります。

十字をさらに広げて見ると大きな白鳥の翼を想像するこ
とができます。その姿を堪能しようと思えば市街地から
ちょっと離れて、あるいは、住宅地なら街灯のない所に
出てゆくことをお勧めします。最近は涼しくなり秋の虫
の声も高くなってきましたから、虫の声を聞きながら、
はくちょうの姿をお楽しみください。

図でみるように北側の明るい星が「デネブ」で白鳥のお
しりにあたります。デネブよりずっと明るいベガがすぐ
西側にあるので間違えないようにしましょう。十字の中
央と北西と南東の三つの星は比較的明るく、南側のやや
離れた位置にある星はやや暗い星です。ちょとみにくい
かもしれません。白鳥のくちばしにあたる星で、名前を
アルビレオといいます。デネブとベガの間はちょうど
腕を伸ばしてげんこつ二つぶんくらいありますので、これを
大きさの確認に使ってください。

ギリシャ神話ではこの白鳥は、美しいスパルタの王妃
レダに近づこうとした大神ゼウスがあやしまれないよ
うに白鳥の姿に変身したその姿ということです。
私がゼウスなら白鳥なんかに化けずにそのままの僕を
見てくださいと、レダの前にあらわれたい気持ちです
が、この場合は確実にふられるでしょう。

星空案内を学び資格がとれる「やさしい宇宙講座」
の受講生募集をやまがた天文台で行っています。
詳しくは 023-628-4050までお問い合わせ下さい。
〆切は9月5日です。




図1 午後8時半頃の天頂(頭上)に昇りつめた「はくちょう座」
(アストロアーツ社スレラナビゲータを用いて作図)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/54-fig1.ppt
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/54-fig1.jpg

図2  はくちょうのくちばしの星、アルビレオは望遠鏡でみると
青と赤のコントラストが美しい二重星です。
(やまがた天文台の望遠鏡を用いて携帯電話のカメラで撮影)
※紙面にあうように適当にトリミングしてください。)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/54-fig2.jpg


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捕捉(未掲載)

ギリシャ神話ではこの白鳥は、美しいスパルタの王妃
レダに近づこうとした大神ゼウスがあやしまれないよ
うに白鳥の姿に変身したその姿ということです。この
あとレダには2組の双生児(カストルとポルックス、そして、
ヘレネとクリュタイネムストラ)が誕生したということです。
私がゼウスなら白鳥なんかに化けずにそのままの僕を
見てくださいと、彼女の前にあらわれたい気持ちです
が、この場合は確実にふられるでしょう。