金星と地球が描く星型
金星と地球の調和が見事な☆型(5角形)を作り出す不思議について紹介します。
まったく偶然なのですが不思議に綺麗です。

今年の夏の頃、夕方西の空に宵の明星、金星、があったのを覚えていらっしゃいますか。
現在はそれは見えなくて、その代わりに、早起きすると、
明けの明星として夜明け前に東の空に金星が輝いています。

入れ替わりは10月26日でした。
図1はこの日のお昼の空ですが、太陽とほとんど重なるように金星がいます。
夏の頃は金星は太陽の東側(左側)ん)にいました。
図1は昼ですが、だんだん時間が経って、西に太陽が移動し、
やがて日が沈むと西の空に金星が見えたのです。
現在から今後しばらくは、金星は太陽の西側(右側)にいます。
この位置ですと、太陽が昇ってくる前に、東の空に見えます。

太陽、金星、地球がどういう位置関係になったかを図2に示しました。
太陽と金星が同じ方向にある、
10月26日には、太陽(S)、金星(V)、地球(A)が一直線に並んでいます。
地球から見ると太陽と金星が同じ方向に見えます。

金星の公転周期が224.7日、地球の公転周期は365日ですので金星が早く回っています。

金星軌道を陸上競技のトラックの内側、地球の軌道を外側と考えると、
金星が早いので一年と少しで地球を一周ぬかしし、
図2でBの位置で太陽、金星、地球が一直線に並びます。
今年の10月26日のように太陽と重なった方向に金星が見えます。
この日を境に宵の明星から明けの明星に切り替わるのです。

次にこの入れ替わりが起こるのは図2のCの位置、
その次はDの位置、次はEの位置、そして5回目で元のAの位置に戻ってきます。
この時、ちょうど星型が軌道上に浮かび上がります。

金星と地球の公転周期の組み合わせがたまたまそのようになったとう偶然なのですが、
自然も粋な仕掛けをしてくるものですね。




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図1 2018年10月6日前後の太陽と金星の位置関係 (Stellariumuを用いて作図) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/545-fig1.jpg
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図2 金星と地球の公転運動の規則性 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/545-fig2.jpg
本文終わり
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