りゅう座
連休中にきっと晴れる日があるので、そんな日には人口の光の少ないところに出かけて、
綺麗な星空をぜひご覧くださいとこのコーナに書きました。
そんな機会が実現しましたでしょうか。
私は5月3日によく晴れたので、最上町に出かけました。
望遠鏡も双眼鏡も持たず、ただ空を眺めるためだけに。
そこで見つけた感動的な星の並びを紹介します。
その星は今もよく見えています。

図1は今日5月29日夜の7時頃の空です。
北東に向かって立つと、
おりひめ星(こと座のベガ)がとても明るく見えています。
もう夏が近いなと感じます。
ところがそのすぐ左上にやたらと目立つ二つの星が見つかります(図のaとb)。
おひりめ星のすぐ近くにこれはなんの星座だろうと思いました。
はくちょう座はおりひめ星の下の地平線近くですし、
ひこ星はまだ昇って来ていません。
頭上にあるのは柄杓の形をした北斗七星でおおぐま座。
そこから北極星も確認できます。
北極星をふくむ小さな柄杓であるこぐま座も見えます。
するとこのaとbの二つの星はなんの星座かますます興味が湧いて来ます。

調べるとりゅう座とあり、あらためて空を見上げてびっくりです。
aとbの星は竜の二つの目で、
そこを頭にしてこ柄杓を囲むようにくねくねとうねる竜の姿がみえるではないですか。
図2から見つけてください。
みごとな形です。

図2で、りゅう座のアルファ(α 星)を黄色い点線で囲みました。
紀元前3000年ごろ、
星々はこの星を中心に回っていました。
つまり、この星が北極星だったのです。
当時の人類ははエジプトではピラミッドを作り、メソポタミアでは都市国家を建設し、
中国でも文明が誕生していました。
古代の人はこの星をきっととても大切にしていたことでしょう。


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図1 本日午後7時頃の北東の夜空。 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/571-fig1.jpg
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図2 りゅう座の形 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/571-fig2.jpg
本文終わり
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