惑星集合
眠い目をこすりこすり明朝4時頃、南東の空をみてみましょう。
惑星が大集合しています(図1)。
さらに、月も一緒にいますので賑やかです。
明日曇ったとしても数日は同じように惑星がみえます。
月は動きが早いので、明朝以降は居なくなります。
時刻は大切です。
ちょっと寝坊して4時半だと朝焼けになり迫力は半減してしまいます。

東(左)側から、赤い色をした火星、真ん中が土色の土星、西(右)側が木星です。
三つの中では木星が一番明るく見えます。
火星と土星は同じくらいの明るさです。

朝は苦手という方は、夕方西の空、高い位置に金星がとても明るく見えています(図2)。
星座を作っている星では考えられないくらい明るい星なので見間違えることはないでしょう。

私は、星空をみていると宇宙ってどんな構造をしているのだろうと考え出してしまいます。
おそらく古代の人にも同じ考えの人が居たに違いありません。
古代人になったつもりで図1の明け方の空を見ながら、
惑星までの距離を想像してみましょう。
月がやたらと明るので地球の近くにいるのでしょう。
距離が遠いと光が弱くなるので、
明るい木星は比較的近く、暗い土星は遠くに居るのだろうなと想像できます。

星までの距離は見かけの移動速度でも推定できます。
月や惑星は星占いの十二星座の間を移動しますが、
星座を一つ移動するのに必要な時間を計ってみると、
月は二日ほど、金星は半年ほど、火星は2ヶ月弱、木星は一年、土星は二年半くらいです。
確かに地球に近い順に並べると、月、金星、火星、木星、土星となりますから(図3)、
ゆっくり動く星ほど遠くにいるという推論は正しいですね。

すると一つ不思議なことがあります。
火星は近いのに明るさはだいたい土星と同じです。
なぜでしょう。
考えられることは火星は小さいということです。
光る面積が少ないので、近い割に火星は暗いのだろう。
現在では土星は火星の20倍の大きさがあることがわかっています。
ちょっと考えるだけで結構科学的なアプローチができますね。






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図1 4月中旬、午前4時頃の東の空 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/615-fig1.jpg
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図2 4月中旬、午後7時頃の西の空 [紙面が足りなければカットしても文章は読めます。] http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/615-fig2.jpg
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図3 月と惑星の距離と明るさの関係 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/615-fig3.jpg
本文終わり
パワポ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/615-fig.pptx references will be note-615