地球がまるい証拠
地球がまるいということはほとんどの皆さんは知っていると
思います。しかし、本当に確信できますかと問われた時に、
その知識が揺らぎませんか。

日本が小惑星イトカワに向けて打ち上げた探査機「はやぶさ」
は長い飛行の後、地球に帰還し大気圏に突入しました。大気圏
に突入する直前に、はやぶさに搭載された光学航法カメラに
よる撮影を行い、映像を受診しました。それが、図1です。
右半分は大気圏突入で探査機が崩壊したため途切れています。
ここには確かにまるい地球が写っています。

宇宙ステーションからの画像はリアルタイムで放送され、
確かに約90分で宇宙ステーションが地球を一周する様子も見
ることができました。それでも、地球は平らであってまるく
ないと信じる人がいることを最近知りました。おそらく科学
に対する懐疑心がとても強くある人々でないかと思います。

そこで、人から与えられた知識でなくて自分の目で地球が
丸いことがわかる方法が大事になってきます。図2左のよう
な図がよく使われます。遠くからやってくる船は最初に
マストが見えて徐々に下の方が見えてくるという説明です。
本当にそう見えるでしょうか。私は試したことがありません。
計算してみると非常に小さいために肉眼で判定できるかで
きないかのぎりぎりのところでした。手前に波があると
確認が難しくなるという問題もあります。

これもまた最近知ったことなのですが、地球がまるいこと
に気がついた古代ギリシアでは図2右のような説明をして
いたそうです。船に乗って陸地に近づくとき山の頂上が見
えて徐々に下が見えてくるというのです。図体が大きいも
のを使う方が見やすいですから、これならはっきり海面が
曲面になっていることがわかったでしょう。古代ギリシア
の人々は確信を持って説明したことが感じられますね。
別の方法があるから安心してしまったらしく、現代の説明
の方があやしいものになってしまいました。

ここに紹介した例はとても簡単なものですが、科学的な結
果の説明は説得力がなければいけません。新型コロナウイ
ルスの感染拡大の中で、科学の役割が現代社会でとても重
要だと言うことが再認識されました。そんな中で、市民が
科学に対して懐疑的にならないように、事実に基づいた説
得力のある説明を科学者は常に追求する必要があると、
科学者の一人として最近強く感じています。





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図1 はやぶさが大気圏突入直前に撮影した地球(提供:JAXA) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/635-fig1.jpg
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図2 地球が丸い説明 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/635-fig2.jpg
本文終わり
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