月食を見ましょう

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今晩は、満月ですが、変な月が昇ってきてびっくりするかもしれません。
月食なのです。
変化する月の表情をお楽しみください。

太陽・地球・月が一直線に並ぶと、地球の影が月面に落ちるので月が暗くなって月食になります。
今回は東の空に月が登ってきた時にすでに月食が始まっています。

具体的には、図1をご覧ください。左上の囲みの中は月の形の拡大図です。
午後7時半頃には月は高さ10度くらいで南東方向です。
高度が低いので、
東側に山がある地域ではまだ月が出ていない地域もあるかもしれません。
部分食の最中で皆既食に向かってさらに、欠けていきます。
地球の影にすっぽりと入っている皆既食は午後8時9分から始まって8時28分までです。
午後9時頃にはだいぶ影から抜け出ており、高度は20度まで昇ってきています。
午後9時53分に部分食が終わって、普段の満月の姿になっているでしょう。

食の様子は双眼鏡など望遠できるものを使った方が俄然見やすいので、
もし何か道具を持っているなら使うことをお勧めします。
また、
デジカメやスマートフォンのカメラの性能が向上しているので意外と簡単に記録写真が撮れるかもしれません。
挑戦してみてください。

月が完全に地球の影に入る皆既食の時も月が真っ暗になるわけでなく、うっすらと月は見えています。
ちょうど月食が起こっている時に月面にいたらどう見えるか考えてみてください。
月面から見ると太陽の前に大きな地球が居て、太陽の光を遮っています。
図2はJaxaの月探査機「かぐや」が撮影した皆既月食の時の、月の側から見た地球と太陽です。
地球に隠れていた太陽が現れた瞬間の映像です。
地球の縁が明るいのが見えますか。
太陽の光が地球の大気を通り、屈折して、月に差し込んでいいて、
その光が月から見えているのです。
つまり、この光が月を照らしているのです。
このために月は弱くですが照らされていて、
地球から見る月食の月は真っ暗ではなくぼんやりと光っています。







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図1 5月26日の月食の様子(Stellariumを用いて作図)。 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/671-fig1.jpg
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図2 月からみた地球による日食直後のハイビジョン映像(提供:Jaxa,NHK) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/671-fig2.jpg
本文終わり
パワポ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/671-fig.pptx references will be note-671