いるかとくじら タイトル

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詩人の工藤直子さんの「ともだちは海のにおい」というお話を読んでいたら、
いるかとくじらが楽しそうに宇宙の話をしてる場面がありました。

くじらが宇宙学の本を何度も読んで勉強していました。
いるかは、宇宙が好きで、星や月がさわれそうに近くに見えても本当は遠いのだということを知っていました。
月はどれくらい遠いのか、いるかが聞いた時、
くじらは、「もし地球がきみくらいの大きさだったら、、、」といって、いるかを遠巻きにして
大きくぐるぐるまわってみせました。
もっと遠い星を説明するときは、くじらは見えなくなるまで遠くにってしまって、
いるかのところに戻ってきたときはもう夕暮れでした。
いるかの感想は、「うちゅうって、さみしかった」でした。

こんな、話を読んでいたら、いるかもくじらも両方とも星座になっていることに気がつきました。
それぞれ、図1の様な星座です。
縮尺を合わせて書いたのでくじら座はとても大きくて、
いるか座はとても小さいことがわかります。
いるか座とくじら座が楽しく話できるのかなと心配になりました。
もちろん、いるか座がくじら座のところに移動するはずはないのですが、
おりひめ星とひこ星だって、移動するわけではないのに二人は一年に一度会うことになっていますので、
少なくとも空を見上げた時、いるか座とくじら座の両方が見えていれば良いでしょう。

さて、今晩はどうでしょう。
いるか座は午後7時半頃には東の空から登ってきます。
当面は月が出ているので月が遊んでくれるでしょう。
午後10時頃には土星、11時頃には木星も出てきてだいぶ空は賑やかになります。
月は沈みます。
午前2時頃やっとくじら座が
顔を出します。
くじらの全身が地平線より上に昇ってきて、
いるかとくじらが揃うのは午前3時半頃です。まもなく日の出です。
二人が遊ぶ時間はあまりなさそうですね。

真夏になれば二つの星座が揃う時間が長くなりますので、皆さんも話しかけてみてください。




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図1 くじら座といるか座の大きさの比較(Stellarium を用いて作成) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/675-fig1.jpg
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図2 6月24日午前3時30分頃の空。 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/675-fig2.jpg
本文終わり
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