銀河の天の川

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図1は今晩9時半頃の夜空です。なるべく大きな範囲を描いてみました。
春の星座の代表とも言える、しし座やおとめ座、おおぐま座がよく見えています。
星座を探すときの基準星である0等星の麦星(アークトゥルス)も見えています。

今日注目するのは天の川です。
実は、ちょうど今の時期は天の川が最も見えない時期なのです。
図1で見るように地平線を這うように天の川が流れていて、
見つけることは困難です。
天の川は、私たち太陽系が属する銀河です。
天の川銀河とか銀河系と呼ばれます。

一方、
宇宙にはたくさんの銀河があります。
宇宙にあるたくさんの銀河のほとんどは淡い光で肉眼では見えません。
とはいうものの、最近はデジタルカメラの性能が向上して、
全くの素人でも夜空を撮ると、たまに淡い銀河が写ってびっくりすることがあります。

実際には肉眼では見えませんが、主だった銀河の位置を図1にマークしたのが図2です。
たくさんの銀河がありますね。
銀河が帯状に並んでいて、もう一つの天の川があるように見えます。
銀河による天の川ですね。
銀河が肉眼で見えるほど視力があったらどんなにか楽しいことでしょう。

星がいっぱい集まったものを星団と呼びます。
冬に見える「すばる」はその代表です。
図2でおとめ座のあたりに銀河が集まっているように見えませんか。
銀河がたくさん集まったものを銀河団と呼びます。
おとめ座銀河団、かみのけ座銀河団などが有名です。
肉眼ではかみのけ座あたりは目立った星もなく寂しい領域ですが、
たくさんの銀河があるんだなと想像しながら今宵の夜空をお楽しみください。







図1 5月4日午後9時30分頃の夜空 (Stellarium を用いて作成) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/719-fig1.jpg
図2 銀河の位置をマークしてみました。 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/719-fig2.jpg
本文終わり
パワポ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/719-fig.pptx references will be note-719