曜日の順番

曜日の名前は惑星と関係がありそうですね。土曜日は土星、
金曜日は金星という具合に。たしかに曜日の名前は惑星に
由来していて、これは古代バビロニアからの伝統のようで
す。星座の星たちは互いの位置関係を変えることがありま
せん。例えば、オリオン座は三つ星と回りの4つの星が特
徴的ですが、これは5000年前の人類も現在とほとんど同じ
この形を見ていました。ところが、位置関係が変化しない
星座の星々のなかを移動してゆく星があります。これが惑
星です。たとえば、土星は今はしし座にありますが、やが
て移動し、今年の9月ころからはおとめ座に入ります。不
思議な惑星の動きは、きっと神が私たちになにかを語りか
けているのだと、古代の人々は考えたに違いありません。
そして、古代の人々は星座の中を動く惑星を神格化しまし
た。

望遠鏡の無い時代、星座の中をうごきまわる天体は、水星、
金星、火星、木星、土星、そして、月と太陽です。なので、
古代における惑星はこれら七つでした。当時は、土、木、
火、太陽(日)、金、水、月の順に地球から遠いと思われて
いました。しかし、これは現在の曜日の順番とは違います
ね。

古代バビロニアでは、一日24時間の一時間づつを上の七つ
の神が支配すると考えていました。第一日目の最初の一時
間は土星が支配し、次の一時間は木星が支配します。する
と、その日の最後の時間(24時間目)は火星となります。図1
をごらんくださればその様子がわかると思います。火星の
次の太陽(日)が、次の日の最初の一時間に割り当てられ
ます。そして、次は金星です。このように繰り返すと7日
間で一巡し、図1のような表がえられます。この表をじっ
くり眺めてください。

一日の最初の一時間を司る神さまがその日を支配する神で
もあると考えると、第一日目は「土」、次の日は「日」、
次の日は「月」と、すすんで、最後が「金」で、見事に現
在の曜日の順番が現れますね。このようにして7日間の曜
日の名前が決まりました。「土日月火水木金」という順番
にもこういう秘密が隠されていたのですね。





図1 (特に説明はありません。本文を参照ください。)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/74-fig1.ppt
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/73-fig1.jpg
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