ペガスス座の星 (No. 746)

date 2022 11 09
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夜の7時頃からしばらくの間、
真上の最も見やすい位置にペガスス(天馬)座が見えます。
真上から南に向かって視線を移動し、非常に明るい木星まで行かない高い位置に
「秋の四辺形」とも呼ばれる非常にわかりやすい大きな正方形が見つかるでしょう(図1)。

2等星なのにこれほど目立つのは、おそらく正方形の中にほとんど星が無いせいだど思います。
正方形の中に幾つ星が見えるか、みなさんで競争してみてはどうでしょう。
自宅からは4つくらいしか見えませんが、100個以上見えたという人もいるそうです。

ペガスス座の形に注目してみましょう。
図1の「馬の鼻面」という意味のニエフという星と「馬のへそ」という意味の
アルフェラッツという二つの星の位置を頼りにして、
図2を参考にして天馬の姿を心に描いてみましょう。
天馬の上半身だけの星座ですが、
頭と前足はその形はかなりはっきりとわかります。

それができたら、幸福シリーズの星があるので幸福探しをしてみてください。
図を見ながら、
ζ(ゼータ)星が「勇者の幸福」、
η(エータ)星が「雨の幸福」、
θ(シータ)星が「羊たちの幸福」です。

星座というのは星と星を線で繋いで形を作って作っていきます。
秋の四辺形の部分が天馬の胴体でニエフまでが頭の部分、
そして前足が二本出ていますね。
一方、東隣にアンドロメダ座があります。
アンドロメダのお姫様の頭がアルフェラッツになっているので、
この星はアンドロメダ姫の頭でもあり、馬のへそでもあります。
このように昔は一つの星を二つの星座で共有して星座を作っていました。
おおらかな時代です。
近代になって天文学連合では空を88個の区画に分けて区画の名前として星座を決めました。
その区画が図1のオレンジ色のカクカクした線です。
こうすると一つの星は必ず一つの星座に属することになり、アンドロメダの頭と馬のへそとの
兼用が許されなくなってしまいます。
図を見るとアフフェラッツはアンドロメダに属してしますね。
こうして今やペガスス(天馬)にはヘソがなくなってしまいました。






図1 今晩午後7時頃の真上近くの夜空 (Stellariumを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/746-fig1.jpg
図2 ペガスス座付近の星座絵(Middleton作、Linda Hall Library 蔵) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/746-fig2.jpg
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