今夕一番明るく見える星は? (No. 758)

date 2023 02 04
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今日、日が沈んで星が見え始める午後6時ころ、
快晴だったとして一番明るく見える星はなんでしょう。
次に明るい星はなんでしょう。
その次は。
図1を見ながら明るい星10個を見つけてみましょう。
晴れたら実際の夜空でも見つけてください。
ヒントは図1の左下のリストです。

第一位は、月(図2のA)です。
月は星とは言わないという方もおいででしょうが、
地球の「衛星」ですので、星の仲間にいれることにしましょう。
第二位は金星(図2のB)でマイナス3.3等星の明るさです。
星の等級は、一番明るい数個の星を1等とギリシア時代は言ってましたが、
現在では精密な測定ができるようになり、
より明るい0等、さらに明るいマイナス1等など、明るくなるほど小さい数字が与えられます。

第3位は木星(C)でマイナス2.9等で、次がシリウス(D)でマイナス1等です。
本を読むとシリウスはマイナス1.5等と書いてあります。
これをご存じ方はおかしいと思われたかもしれません。
実は星が地平線に近いほど空気の層を長く通ってくるので実際よりも暗く見えます。
大気の吸収と呼びます。
今日の記事では大気の吸収も考慮して暗くなっている等級で書いています。
金星などは地平線ギリギリなので、本当はもっと明るいのですが、
少し暗いマイナス3.3等と書きました。

第5位は飛び入りでISS(国際宇宙ステーション)で図2のEの位置です。
18時ちょうどにこの位置にいて、徐々に南に移動し、数分後には見えなくなってしまいます。
明るさも最初はマイナス1等くらいですが、南に移動する頃には順位をあげて金星と同じくらいの
明るさになります。

第6位は火星(F)で、次に続くのは、
ぎょしゃ座のカペラ(G)、オリオン座のリゲル(H)とベテルギウス(I)、
おうし座のアルデバラン(J)です。
以上が上位10位までとなります。

こうしてみると、地球を回る月とISS、
太陽を回る金星、木星、火星、
そして何光年も彼方の恒星と、いろいろな距離の星が夜空には見えていることがわかります。






図1 2月4日18:00 の夜空 (Stellariumを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/758-fig1.jpg
図2 明るい星10位まで(本文の説明を参照) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/758-fig2.jpg
本文終わり   (homeへ)
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