季節の変わり目 (No. 763)

date 2023 03 11
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卒業式があったり入学式があったり、ここ一月ほどは慌ただしいですね。
入れ替わりの季節でしょうか。
星空も同じようです。

まず、日が沈んだら西の空を見てみましょう(図1)。
木星と金星が明るく輝いています。
先月は木星が高く、金星が低くひかえめでしたが、
これからは木星はより低くなり、やがて見えなくなってしまいます。
一方、
金星がどんどん高くなり明るくみやすくなっていきます。
選手交代です。

北の空を見ると、冬の間よくみえていたカシオペヤが北西に移動して、
高さも低く、見にくくなります。
一方、
これからは北東の空に北斗七星が見つけやすくなってきます(図2)。
ここでも選手交代ですね。
図を参考に、金星と北斗七星を見つけてください。

北斗七星は星座の名前ではなく、
よりおおきな「おおぐま座」の一部です。
図2のように、お、お、ぐ、ま、の、しっ、ぽ、と声に出して7つの星を確認しましょう。
「しっ」の小さな「つ」は、目の良い人なら見つけることができる
すぐそばにくっついた小さな星のことです。
よくみると星が二つあるので見つけてみましょう。
双眼鏡があれば確実に見えます。

北斗七星の部分を熊に見立てた物語は世界中にあります。
その起源は石器時代にまで遡るのでないかという説もあります。
北斗七星の最初の4つ「おおぐま」の部分を熊に見立て、
「のしっぽ」の3つの星が熊を追いかける人に見立てます。

しかし、おおぐま座の絵では熊の姿はとてもおおきくて、
北斗七星は熊の腰から尻尾の部分に過ぎません(図2)。
これらのたくさんの星をつないで熊と見たのはすごい想像力ですね。
ただし、本当の熊のしっぽは長くないという問題があります。
図2を参考に熊の頭、前足、後足を見つけてみましょう。







図1 3月11日午後6時30分ころの西の空(Stellarium を用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/763-fig1.jpg
図2 午後6時40分ころの北東の空 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/763-fig2.jpg
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