春のおとづれ

春のおとづれを告げる星座というと、みなさんはどんな
星座を思い出しますか。わたしは、北斗七星としし座で
春を感じます。正確には北斗七星は星座名ではないので、
おおぐま座といったほうがよいでしょう。でも、目立つ
のは北斗七星のななつの星です。夜もふけたころ北斗七
星が北東の空に昇ってくると春だなと思います(図1)。

もう一つの星座は東からやや南寄りに昇ってくる「しし座」
です。図1に示してあるように、しし座はライオンの形を
した大きな星座です。腕を延ばして手のひらの大きさと
くらべると、手のひらより大きいことがわかります。頭
の部分は?マークを裏返しにしたような形の「ししの大
がま」といわれる部分です。前足には一等星のレグルス
があります。そして、お尻の部分を形づくる三角形があ
り、お尻の突端は2等星のデネボラです。

このしし座はギリシア神話では、ネメアの森に住む不死
身のライオンです。このライオンを退治するように命ぜ
られたヘルクレスははじめ矢を放ちますが不死身なので
ライオンはびくともしません。それで棍棒をもって洞窟
に追い込み素手で首をしめて退治したということです。
梅雨が近づくころヘルクレス座が見えるのでお楽しみに。

現在、土星がししの足元にいます。見つけてみましょう。
昨年の3月17日のこのコーナーで紹介した土星の位置を図1
に書いていますので現在の位置とくらべてください。星
座の中で土星の位置が変化していることがわかりますね。
9月になると土星はおとめ座に移動します。星占いでおな
じみの黄道12星座の中を移動していて、およそ30年で星
座にもどってきます。


図1 2009年3月30日の午後8時頃の東の空
(アストロアーツ・ステラナビゲーターを用いて作成)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/77-fig1.ppt
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図2 黄道12星座と2009年3月30日の惑星の位置
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/77-fig2.ppt
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