宇宙移住は可能か? (No. 772)

date 2023 05 13
---------------------------
人類が月に行って、資源を取得したり、住めるようにしたりすることは夢ではなくなってきました。
火星への移住が始まるかも知れません(図1)。

夢があって楽しい話ではありますが、期待できる話でしょうか。
地球環境が悪くなり人類の数が増え過ぎれば、
真面目に宇宙移住を考えなくてはならなくなります。
最近の天文学の発展により、
夜空に輝く星々のほとんどが惑星を持っていることが分かってきました。
地球に似た環境の惑星もどんどん見つかってくるでしょう。
そういったところに移住することをきっと考えたくなりますね。

宇宙にはたくさんの惑星がありますから、
おそらく、私たちよりも優れた頭脳を持った宇宙人が居ると思われます。
その人たちもきっと宇宙移住をしなくてはならなくなり、実行したと予想されます。
しかし、それは失敗したらしいという証拠があります。

私たちもおそらく23世紀には月に住める基地を作ることができ、
火星移住もそのうち始まるでしょう。
例えば、千年かかって30世紀ごろ宇宙移住ができたとします。
人類は、地球とどこかの惑星との二つの惑星に住むことになります。
しかし、移住した先も人口が増え環境も悪くなるので、次の千年でまた宇宙移住するでしょう。
すると二千年後には人類は4つの惑星に住むことになります。
千年ごとに人類の居住惑星は倍々になるわけです。

その後の経過は図2のように計算できます。
結果は、4万3千年で人類が植民する星の数は10兆個になります。
これは銀河系にある星の数よりはるかに多い数です。
つまり、銀河系のどこかに私たちのような宇宙人がいて宇宙移民を成し遂げていれば
すでに銀河系は宇宙人だらけになっているはずです。
銀河系はできてから既に百億年近くたっているので、移民が成功するなら銀河系は宇宙人で一杯になるのです。
ところが近所のどの星にもそのような高度な文明を持った宇宙人が居る様子はありません。

よって、宇宙移民は銀河系内でどの宇宙人も成功していなかったことが証明されました。
「どうする地球人」と言いたくなりました。





図1 宇宙移民 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/772-fig1.jpg
図2 人類の宇宙移民地の数の推移 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/772-fig2.jpg
本文終わり   (homeへ)
パワポ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/772-fig.pptx references will be note-772