フォーマルハウトの近況 (No. 773)

date 2023 mm dd
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みなみのうお座にある「フォーマルハウト」とよばれる一等星は注目を集める星のひとつです。
たった25光年しか離れていないので太陽系のご近所さんの星です。
2012年のこのコーナで
フォーマルハウトの周りに惑星が発見されたらしいというニュースを紹介しました。
しかしその後、この惑星らしき天体は消えてしまいました。
今日の星空案内では、
現在人類が持つ最大の望遠鏡であるジェームズ・ウエブ望遠鏡の観測結果をお話しします。

太陽系には地球型惑星の水星、金星、地球、火星があり、
その外側に小惑星帯があります(図1)。
小惑星帯にはわかっているだけで何千という大小様々な岩の塊のような天体がひしめいています。
その外側に木星、土星、天王星、海王星があります。
さらにその外側にはカイパーベルトという帯状の領域があり、
ここにも大小様々な岩石や氷の塊が集まっています。
これらはみんな太陽の周りを公転しています。

小惑星帯とカイパーベルトという二つの帯があることがポイントです。

さて、フォーマルハウトの周りはどうだったかというと図2のように見えました。
リング上にみえているのは、
太陽系でいうと小惑星帯やカイパーベルトのような、
大小さまざまな固体の塊と思われています。
帯と帯のあいだが空白にみえますが、おそらくここに惑星が隠れているのでしょう。
太陽系とおんなじですね。
ただ、現在の望遠鏡の能力では惑星が確認できていません。

以前惑星らしきものが見えて消えたという話をしましたが、
それとは別の位置に巨大ダスト雲とかかれた明るい点が発見されました。
惑星かと思われましたが、これは小惑星のような小さな天体が集中している場所のようです。
もしかしたら、惑星の卵が衝突して爆発的に細かな粒が発生しているのかもしれません。
太陽系以外の別の惑星系でも、昔の太陽系がそうであったように、
小惑星同士の衝突などいろいろなことが起きているようです。





図1 小惑星帯(提供: Mitaka, 4D2U 国立天文台 4D2Uプロジェクト) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/773-fig1.jpg
図2 フォーマルハウトの小惑星帯 (提供:NASA, ESA, CSA, A. Gáspár (University of Arizona). Image processing: A. Pagan (STScI)) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/773-fig2.jpg
図3 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/773-fig3.jpg
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