人工衛星が多くなった (No. 781)

date 2023 07 15
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梅雨が開ければ美しい夏の夜空を見上げる機会も多くなると思います。
織姫星、彦星、そして夏の大三角。さそり座の東隣(左側)にはいて座があり、
巨大ブラックホールもあります(目では見えませんが)。

しばらく夜空をみていると、「動く光る物体!」を見つけることが多くなりました。
飛行機は分かりやすいですが、星のようなものが動くので別物だとわかります。
流れ星のように早くはありません。飛行機よりもゆっくりしています。
これらは人工衛星です。
見つけても願い事が叶うわけではありませんが、
どんな人工衛星かなと考えてみるのはいかがでしょう。

特に明るくて見つけやすいのは国際宇宙ステーション(ISS)です(図1)。
インターネットで見える時刻と方向を公開していますので、チェックしてごらんください。
「#きぼうを見よう」で検索してください。
現在宇宙ステーションに滞在しているのは、
セルゲイ・プロコピエフさん(ロシア)、 ドミトリー・ペテリンさん(ロシア)、 フランク・ルビオさん(米国)、だそうです。

これ以外にも、中国の宇宙ステーションも比較的明るく見えます。
このコーナーでお馴染みのハッブル宇宙望遠鏡も肉眼で見ることが可能です。
3等星以上の明るさの人工衛星は毎晩10-20個程度は見えています。
本当に増えたものだなぁとおもいます。
ロケットを打ち上げたときにできてしまう残骸(デブリ)も含めると、
地球の周りを回っているものは2、3万個あるそうです(10cm以上)。

人工衛星が光って見えるにはタイミングがあります。
図2をご覧ください。
地球からみえる衛星は月ですね。これは天然の衛星。
人工衛星は地球に近いですがやはり衛星です。
したがって、
月が見えるのと同じ仕組みで人工衛星も見えます。
つまり、太陽の光を反射してい光って見えるわけです。
図の黄色い斜めの直線より上の領域は太陽の光が当たっているので、衛星は光って見えます。
しかし、線より下の領域は地球の影になり見えなくなります。
人工衛星が飛行中に突然消えて見えなくなることがありますが、それは地球の影に入ったからです。
月も影に入るとみえなくなり、これは月食ですね。






図1 ISSから見た日本列島。同時に、日本からISSが見えていることになります。 (提供:JAXA/NASA) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/781-fig1.jpg
図2 人工衛星が光って見えるわけ。 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/781-fig2.jpg
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