カシオペヤ座 (No. 795)

date 2023 10 21
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この時期もっともみやすい星座といえば、カシオペヤ座でしょう。
古代エチオピアの王ケフェウスの妻にちなんだ星座です。
国立天文台で発表している呼び名はカシオペヤですが、
ギリシア神話の本ではカッシオペイアとなっていたり、
カシオペア、カッシオぺーなどいろいろな表記があります。
どれを使っても構わないと思います。

図1に今晩7時頃の北の空を示しました。
5つの星がWという文字の形になっている星座です。
山形県のロゴマークといった方がわかりやすいかもしれません。
悲しいことなのですが、街の真ん中だと図のe の星がみえないかもしれません。
チェックをお願いします。
逆に星のよく見える場所にお住まいの方は、
aの星の近くにa' の星がよく見えると思います。
星の名前では、aとbとdの星はカッシオペイアの胸、腕、膝ということになっています。
しかし、全体として妃の優雅な姿を見出すことはできません。
星座絵の例を図2に示しておきます。
カッシオペイアも娘のアンドロメダも美人であったことで有名ですが、
それが仇となってアンドロメダが生贄に捧げられることになった話は有名です。
図1のxの星とcの星を線で結んで、全体として「いかり星」という地方もあります。


カシオペヤ座についてもうひとつ重要なことは、天の川の中にこの星座があるということです。
織姫と彦星の間に天の川が流れていますが、
それを北の方向にだどっていくと、北十字ともよばれるはくちょう座(図1)を流れて、
カシオペヤ座につながっています。
ということはこのあたりは非常に星が多いということになります。
双眼鏡をお持ちの方はぜひこのあたりをご覧ください。
とても美しい星の風景が楽しめます。







図1 10月21日午後7時頃の北の夜空(Stelariumを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/795-fig1.jpg
図2 ミッドドレトンの星図(1842年) (提供:Linda Hall Library of Science, Engineering and Technology) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/795-fig2.jpg
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