ふたご座流星群を見よう (No. 802)

date 2023 12 09
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今年もふたご座流星群の時期がやってきました。
今年は邪魔になる月が出ていないため流れ星がたくさん見えると予想されています。

図1は今晩夜9時ごろの東の空です。
すでにふたご座が昇ってきています。
先に昇ってくるのが兄のカストル。
星座線を見るとわかるように胴長短足。
一方、後から登ってくる弟のポルックスは脚長ガニ股です。
*印のところがふたご座流星群の放射点と呼ばれる場所です。

12月15日4時ごろ極大と予想されています。
ということは、14日夜遅くから明け方にかけて見ると良いことになります。
13日の夜や15日の夜もたくさんではないですが見えると思います。

流れ星が空のどこに見えるかの予想できればいいのですがそれはできません。
流れた方向を逆に辿ると図2のようにふたご座に行き当たるということだけがはっきりしていて、
実際に流れる場所はどこかわからないのです。
お願い事をする価値がそれだけあるということでしょう。

フェートンという直径6kmほどの小惑星があります。
この小惑星は、
地球とぶつかるんじゃないかと思うほど、
地球のすぐそばを通る軌道で太陽の周りを公転しています。
フェートンが巻き散らかしたチリが軌道上にあり、
地球がこの軌道近くを通過するこの時期にたくさんの流れ星が流れます。
これがふたご座流星群の正体です。
JAXAではフェートンを調査する探査機の計画をしています。
近くまでいって撮影したり、チリを採取して分析します。
どんな小惑星なのでしょうね。


図1 今夜、午後9時ごろの東の夜空 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/802-fig1.jpg
図2 実際の流れ星の位置と放射点の関係 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/802-fig2.jpg
本文終わり   (homeへ)
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