宵の明星、金星をだれが最初にみつけた?

夕日が落ちたころ、西の空を見あげて、いちばん星をさがしてみ
ましょう。だれがいちばん最初に夕焼けの空に星を見つけること
ができるでしょう。今月は、こんなのどかな遊びに興じてはどう
でしょう。会社帰りに同僚と、こどもたちと、、、。

夕方西の空高く、とてもとても明るく輝く宵の明星が見えていま
す。金星です。6月9日には「東方最大離角」といって、日没時
の金星の位置がもっとも高くなります。これ以上は高くならず、
その後は日没時の位置は徐々に低くなり、8月にはもうみえなくな
ってしまします。金星は太陽の回りを図のように約1年7ヶ月周期で回っ
ています。太陽が地平線に沈んだときの金星の位置と金星の軌道
を想像してみてください。実際の空には図のような軌道の線はみ
えませんが、この線を想像しながら西の空をみると不思議と
金星が立体的にみえてきたりします。始め太陽の向こう側(Aの位
置)あった金星が太陽からもっとも離れて見える位置 (Bの位置)に来て、
やがて手前の位置(Cの位置)にきます。このとき、金星は太陽と
地球の間に入って来ます。ちょうど今は、金星がもっと
も太陽から離れて見えるBの位置にきているというわけです。    

今晩この金星を望遠鏡で見たらどんな形に見えるかわかりますか?

(1) ◯ (2) ☆ (3)(半月形) (4)(三日月形)

金星は地球のように岩石でできており、厚い雲におおわれた星です。
太陽の光を受けた側が光り、その反対側が影になるので、
(3)の半月形に見えるというのが正解です。これから7月、8月にかけて
金星の形は半月形から三日月形への変化して行きます。
機会がありましたら近くの公開天文台などを訪問してみせていただくと良いでしょう。