星の数ほど たくさんあることを「星の数ほど」といいますが、実際にどれくらいの 数の星があるのでしょう。 図1は春の星座の代表格の「しし座」付近の図です。左上から順に、 2等星より明るい星のみを取り出して描いた図、4等星より明るい星で描いた 図、6等星より明るい星で描いた図、最後に右下は8等星より明るい 星で描いた図になっています。人工的な光の無い真っ暗な空では、 肉眼で6等星までは見えるといわれますから、左下くらいの星の数が 肉眼でみえる限界です。写真などを使えばもっと暗い星まで写ります。 このように星の数といっても何等星まで見えるかで値が違って来ます。 望遠鏡などを使って暗い星まで数えるとすれば星の数はどんどん増えて ゆくでしょう。どこまで増えるのでしょうね。 全天みまわして、もっとも明るいマイナス1等級クラスの星は二つ、 次に明るい0等級クラスの星が7つ、1等級クラスの星が12個あります。 もっとも明るいクラスの二つの星は、おおいぬ座のシリウスとりゅうこつ座の カノープスです。 3等星は190個、4等星は710個です。等級が増える(暗くなる) とどんどん数もふえてゆきます。その様子を図2にあらわしてみました。 急速に増えてゆくので縦軸は普通の目盛でなくて十、百、千、万、十万と いう目盛です。(対数目盛といいます。) 肉眼で見える6等星は5600個です。6等星より明るい、肉眼で見える星 の数は結局、全天でおよそ一万個近くになります。しかし、実際に地平線より 上に出ているのはこのおよそ半分です。空を見上げたとき、条件がよければ、 数千個の星がみえているということになるでしょう。 しかし、ぼーっと光る天の川も実は星のあつまりですから、これらもひとつ ひとつの星としては見ていませんが、天の川も星として勘定すれば その数はもっと増えることになります。見える星の数は意外と多いですか、 それとも少ないと感じますか。 図1 (アストロアーツ製/ステラーナビゲータを使用) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/125-fig1.jpg http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/125-fig1.pptx 画像をクリック(拡大) 図2 等級別の星の数 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/125-fig2.jpg http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/125-fig2.pptx 画像をクリック(拡大)