夏休みに入ったので、夏休みの自由研究のネタをひとつ紹介しましょう。 非常に簡単ですのでやってみてください。 まず、牛乳の千ミリリットルのパック準備して図のように底と上の部分を 切り取ります。そうすると四角柱ができて、底からのぞくと四角の窓が見える ようになりますね。牛乳だとそのうちにいやなにおいがしてくるので、同じ 大きさのジュースのパックがいいかもしれません。 さあ、夜になったら外に出て、四角い窓をのぞきましょう。窓の中に星が見え ますから、何個の星が見えるかを数えます。窓の中に見える星の数を数える、 ただそれだけです。 こんな簡単な道具があればずいぶんといろんな研究ができます。ただし、暗い空に 目が慣れてくるのに5分くらいかかりますので、最初の5分間は数える練習でも していてくださいね。 いくつか研究テーマをあげてみましょう。まず、見る場所を変えてみましょう。 自分の家の前、学校の校庭、町のまんなか、田舎でなどいろいろ変えて、 見る場所によって見える星の数がどう変わるかを調べます。すると、人口の光で どれくらい空がよごされて星が見えなくなっているか(光害といいます)が わかります。いろんな場所で調べて地図上に書き込んでもいいかもしれません。 月があると星が見にくくなります。月の影響も研究できますね。 こんなこともできます。いろんな方向で窓の中に入っている星の数をかぞえて、 平均値を求めてください。窓の大きさは図にあるように縦横20度です。この広さ は全天の広さの約百倍です。なので、求めた平均の星の数を百倍するとおおよその 全天の星の数がわかります。 空のどの星座のあたりが星が多いかというのも調べられます。おそらく、天の川に そって星の数が多いという結果になるとおもいます。天の川が見えない町の中でも 天の川のおおよその位置がわかるかも知れません。 星の数を数える研究は昔の天文学者もやっています(英語でスターカウントと いいます)。望遠鏡でやります。その結果によって宇宙の形を求めようとしたの でした。それで銀河系というのが見つかったのです。 |
画像をクリック(拡大)
図1 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/138-fig1.jpg http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/138-fig1.ppt |