星座を作る星たちはみんな太陽と同じように自ら強烈な光を放っています。 ずっと遠くにあるので小さな光の点にしか見えませんが、太陽のように輝 いています。そんな星たちを恒星と呼びます。さて、恒星の明るさはどれ くらいでしょうか。 星の明るさは電球と同じようにワット数で表記します。たとえば、太陽は 4千兆ワットの千億倍です。他の星はというと、これは星の重さ(質量)によって 違います。星が重くなるほど明るくなります。これは昔に地道に観測した人が たくさんいて図1のような関係が知られています。太陽より十倍重い星は、 千倍から一万倍明るい光を放っています。 星はひとりぽつんと生まれるのでなくて、大抵の場合、大きなガスの塊から 一斉に何百個も生まれます。人間なら双子ちゃんや三つ子ちゃんはめずらしい ですが、星はお魚のように一気にたくさん生まれます。生まれ落ちたときの 星の重さはさまざまで、重い子もいれば軽い子もいます。なので明るさも いろいろです。一斉に生まれた星の集団は、だからとてもきれいです。図2が そんな若い星団の例です。まるで宝石箱ですね。 明るい星が好きですか。明るい星には、しかし、悲しい運命が待っています。 星は、星を作っている水素ガスを燃料にして光っています。水素がヘリウムに なる核融合反応です。太陽より10倍重たい星は燃料を10倍持っています。 しかし、図1し示したように、明るさは千倍も一万倍もあるので燃料の消費量 も千倍も一万倍も高いものです。したがって、寿命は百分の一から千分の一に なってしまいます。 太陽の寿命は百億年もありますが、太陽より重い星はそれよりずっと短命です。 さて、私も体重の増加には注意しなければと思いました。 |
画像をクリック(拡大) 図1 星の重さと明るさ (グリティスほか、1988) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/148-fig1.ppt http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/148-fig1.jpg 正確にはreferenceは Grittiths, Hicks and Milone, 1988, Roy. Soc. of Canada, vol 82, pp 1-12 画像をクリック(拡大) 図2 星団 NGC 290 (提供 NASA) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/148-fig2.jpg |