ペガスス座の神話


ペガスス座にまつわるギリシャ神話を紹介しましょう。でも、先ずはペガスス 座を見つけましょう。簡単ですからお試しください。

最近はすぐに日が暮れてしまいます。午後6時半はもう真っ暗です。 そこで、頭上を見ます。天文の用語では頭上は天頂といいます。図1を御覧ください。 天頂から南に向かって目を落として行くとギラギラ輝く木星に出会います。天頂と 木星のあいだに大きな四角形を見つけることができます。秋の四辺形です。 ここがペガスス座の胴体部分で、ペガススは天馬、翼を持った天を駆ける 馬です。天馬は、フェニキア地方やエーゲ海の島々で愛された想像上の生き物だということです。 ペガススは、髪の毛が全部ヘビでできているというメデューサという怪物の 血から生まれたとされます。

物語の主人公はコリントの王子ベレロフォンです。 王子はティリュンス市の王の命令で怪物キメラを退治することになりました。 夢のお告げにしたがってベレロフォン王子は、ピレーネの泉にやってきた天馬 ペガススを捕まえ、その背に乗って戦い、キメラを退治することに成功しました。 ティリュンスの王女と結婚してベレロフォンは王になりました。

その後もペガススの助けていつも成功をおさめるうちにベレロフォンは段々と うぬぼれが強くなりました。そして、とうとう神々の住むオリンポスの山に 登ろうとします。大神ゼウスは怒り、ペガススの背にのって登って来るベレロフォン に向かってアブを放ちます。ゼウスが放ったアブに驚いたペガススは、ベレロフォン を振り落しました。ベレロフォンは死んでしまいましたが、ペガススは空に登って 星座になりました。

画像をクリック(拡大)
図1 ペガスス座の見つけ方(12月上旬、午後6時30分ころの空)
(アストロアーツ製ステラーナビゲータを用いて作図)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/153-fig1.ppt
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/153-fig1.jpg