春分の日の太陽のエネルギー(地震のエネルギー付き)


地震で被災されたみなさまにお見舞申し上げます。今回の地震の マグニチュードは9.0でしたがこの数字はどういう意味なのでしょう。 この数字は地震のエネルギーを示していて、 20万テラジュールにあたります(1テラジュールは1兆ジュール)。 数字が出て来て恐縮ですががんばって読んでくださいね。ここで出てくるジュールというのは エネルギーの単位です。100ワットの電球と言うのは一秒間に百ジュールの エネルギーを消費して熱と光にします。といってもまだ良く分からないと思いますので もう少し考えましょう。余談ですが、 星の明るさは日本語では等級ですが、英語では地震と同じマグニチュードという名前で、両者は似た計り方をします。

東北電力が供給する電力はホームページによると1千万キロワットくらいと言うことですので、 年間に使っている電気のエネルギーはちょうど10万テラジュールとなり 今回の地震のエネルギーと同じくらいの大きさです。数分間で一年間に私達が 使う電気エネルギーを一気に使って大地を揺れ動かしたということになります。 そしてこのエネルギーはなん百年もかけて地中にためたものでした。

地震のエネルギーは巨大ともいえますが、私達が使っているエネルギーも巨大ですね。 そして、宇宙が好きな私は太陽のエネルギーも気になります。東北地方に年間に降り注ぐ 太陽エネルギーを計算すると今回の地震のエネルギーの1000倍くらいです。

3月21日は春分の日です。太陽の高さが高くなりその分だけたくさんの太陽エネルギーが 地表面に届きます。我が家の庭にちょうど咲き始めたクロッカスが日の光をお椀のように 花びらで受けて雌しべと雄しべに集めていました(図1)。 山形では春分の日の太陽高度は約52度です。真上から降り注ぐ太陽のほぼ78パーセントのエネルギーが 地表に落ちて来ます。冬至のときはこれより23度半低かったので、48パーセントしかなかったことを 思えばずいぶんと太陽のエネルギーが増えたことを感じますね。どんどん暖かくなって来ます。 がんばって前に進みましょう。



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図1春分の日の太陽の高さ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/166-fig1.jpg
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