どうも今年の冬は晴れが多いように思いますがいかがでしょう。 星を見る夜が結構あります。 ぜひ、気分転換に冬の星空をご覧下さい。
確実に見つけるという意味では、頭上近くの木星から説明をするのが いいのですが、このあたりを見ていると首が痛くなるので、 見やすい高さの南東の星空を見てみましょう。 ああ、なんと横着な星空案内でしょう。
日が沈んでから家への帰り道など、南東のちょうど良い高さに 明るい星シリウスが見えています。 頭上の木星には負けますが、とても明るいので一番先に気がつくでしょう(図1)。 その右手にオリオン座があり、三ツ星がシリウスの方向を 教えてくれる感じに並んでいます。オリオン座の右がわは暗い星がいくつか並んでいて、 「エリダヌス川」となっています。そのさらに西側はくじら座です。
このシリウスの位置を見ると、春は遠くはないなと私は思います。 どういうことかというと、図2のように南の空を大きな時計の文字盤と見なしたとき、 日没後、シリウスが10時半ころを指していると、節分だなとか旧正月(春節) と、感じます。旧暦は月の満ち欠けによって日にちをきめますから、このころの新月の日が 旧正月です。そういえば、最近はかなり夜が更けないと月が出てきませんね。とういうことは 来週あたり新月だな、正月だなと思うわけです。実際、今年の旧正月は2月10日です。 星や月をみながら季節の移り変わりを感じる生活もちょっと素敵ですね。
シリウスの話にもどします。 日没の頃のシリウスの位置が時計の12時のあたりにくれば 春分の日です。だから、シリウスの位置をみて春分までの「近さ」を感じるわけです。
もっと移動して、日没のシリウスが太陽と重なるころが夏至です。 やがて、シリウスが太陽を追い越すと、 日の出の時にシリウスが見えるようになります。7月頃です。 古代エジプトの人は、この日の出のシリウスを見てナイル川の増水の時期を知ったということです。 シリウス時計は5000年の歴史をもっているのですね。