四月は年度始め。新しい職場で働き始めた方、新しい学校やクラスで勉強し始めた方も多いと思います。 1月よりも、年度始めの4月の方が、春ということもあって年の初めにふさわしい気がします。
現在のカレンダーカレンダーの元になった古代ローマの暦では、今月は一年の中で二番目の月でした。 年初は春分の日を含むマルティウスという名前の月でした。マルティウスは英語ではマーチ(March)で、発音が似ていますね。 二番目の月がアプリリスで、対応する英語はエイプリル(April)です。つまり、現在の暦の4月は最初は2月だったのです。 アプリリスの第一日は、美の女神を祝うベネラリアというお祭りの日です。 ギリシャの美の女神はアプロディテー(英語でヴィーナス)ですので、アプリリスという名前は、このアプロディテー からとったと考えられています。
古代ローマの暦を表にしてみました。 記録に残っている最も古いローマの暦はロムルス暦(紀元前753年)で、表の様に現在の三月であるマルティウスが 年初でした。そして一年が10ヶ月の暦でした。古代ローマの言葉であるラテン語の発音は私には正確にわかりませんが 近い発音としてカタカナで書いてみました。
この暦は、冬の間の二ヶ月間は月の名前もなくのんびりとした暦で私は大好きです。 このように、冬の二ヶ月間は休みだといいですね。 しかし、まじめな方はいつの世にもいるようで、この暦はすぐに改められて、ふた月追加され 現在のような12ヶ月の暦になってしまいました。これをヌマ暦といいます(紀元前710年)。 さらに、春の準備は早くから始めなければということでしょうか、もっと働けということでしょうか、 11番目立ったヤヌアリウスが年初、つまり一月となり、アプリリスは第四番目の月となりました(紀元前153年)。 こうして寒い冬に一月が来て、がんばれよと背中を押されることとなったわけです。 でも、やっぱり、年初は3月か4月がいいと思いませんか。
最後に、春の星座「しし座」の腰の当たりにある、絡み合った銀河の美しい写真を皆様にお送りして 終わりたいと思います(写真)。 力強さを感じられ元気が出る写真です。
総合ppt
図1 表1 古代ローマの月の配置 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/259-fig1.jpg 図2 写真:しし座にある衝突銀河アープ87 (提供:NASA) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/259-fig2.jpg パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/259-fig.pptx 参考 Martius ['mar.ti.us] Aprilis [a'pri:.lis] Maius ['mai.jus] Iunius ['ju;nius] uはΩの逆さまの記号 Quintilis [kwi:n'ti:.lis] Sextilis [seks'ti:.lis]September [sep'tem.ber] October [ok'to:.ber] November [no'wem.ber] December [de'kem.ber] Ianuarius [ja:.nu'a:ri.us] Februarius [fe.bru'a:.ri.us] Kalendae Aprilis: Veneralia: The Veneralia was an ancient Roman festival celebrated April 1 (the Kalends of Aprilis) in honor of Venus Verticordia ("Venus the changer of hearts") and Fortuna Virilis ("Manly" or "Virile Fortune").