太陽系以外の星に地球のような惑星はあるのでしょうか。 だれもが気になる問題です。
この問題に対して科学的に答えが出せる時代になってきました。 太陽系以外の惑星系を探すことを専門にした「ケプラー」と名づけられた 望遠鏡があります。 ケプラー望遠鏡による最近の研究の結果、 たいていの星には惑星があるということがわかりました。 つまり、惑星は宇宙ではごく普通の存在なのです。 そして、惑星の1割くらいが地球くらいの大きさであること分かって来たのです。
ケプラー望遠鏡は図1のような直径約1メートルの望遠鏡で人工衛星として地球の周りを回っています。 デジタルカメラのようになっていて、はくちょう座とこと座の方向をじっと見つめていて、 いっぺんに10万個の星を見る事ができます。 星の前を惑星が横切るとき、ちょうど、図1bのようになり、 星の明るさがわずかに減少することを利用して惑星を探します。 観測データは図1cのようになります。 月によって太陽が隠される日食のように、小さな惑星によって星がわずかに隠される「ちいさな日食」を見つけるのです。 現在の発見のペースからすると、太陽のようなタイプの星では大抵は惑星があることがわかってきました。
ケプラーがみつけた2740個の惑星のデータからどんなサイズの惑星が居たかをまとめたのが図2です。 地球くらいの惑星がある確率は約1割と言えそうです。 水があるかどうかは重要とおもわれていますので、液体の水がある惑星はこのなかのどれくらいの割合なのかが問題になります。 今後の研究成果が 楽しみですね。
日本でも「すばる望遠鏡」や「アルマ望遠鏡」を用いた惑星探しが行われています。 この分野の研究の第一人者のひとり、 田村元秀先生(東京大学)を山形にお招きした講演会を企画しましたので日時をメモしてぜひおいでください。 日時:5月25日13:30開場、14:00から講演、 場所:山形大学小白川キャンパス理学部、 講演題目「太陽系外惑星と宇宙における生命」、 主催:NPO法人小さな天文学者の会、山形大学理学部